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犬だけの病気じゃない! 猫のフィラリア症の症状や予防について獣医師が解説

蚊によって媒介されるフィラリア症。犬の病気と思われがちですが、猫も感染することがあるので十分注意が必要です。

今回は、ねこのきもち獣医師相談室の原駿太朗先生に、猫のフィラリア症についてお話を伺いました。

猫のフィラリア症とは

眠っている猫
avtk/gettyimages
――猫のフィラリア症について教えてください。

原先生:
「フィラリア症は、蚊を媒介して起こる感染症で、犬糸状虫(いぬしじょうちゅう)という寄生虫が原因です。主な症状としては、咳や喘息のような呼吸器症状のほか、食欲の減退、おう吐などさまざまです」

犬のフィラリア症との違いとは

犬と猫が床に座り、カメラを覗き込む
Natalia POGODINA/gettyimages
――犬のフィラリア症との違いはありますか?

原先生:
「猫のフィラリア症は、症状の重症度や種類が犬に比べてとても多いです。それに加え、犬よりも診断がとても難しいという特徴があります」

――犬のフィラリア症は薬などで予防ができると伺いました。完全室内飼いの猫でも、フィラリア症の予防は必要なのでしょうか。

原先生:
「蚊は室内にも入ってきてしまうため、完全室内飼いだとしても予防は必要だといえるでしょう」

猫のフィラリア症の治療法(治療費)

寝転がる猫
kazoka30/gettyimages
――では、万が一猫がフィラリア症にかかってしまった場合、どのような治療を行うのでしょうか。

原先生:
「先ほどもお伝えしたように、猫のフィラリア症の症状はさまざまですので、治療法については一概にはいえませんが、一時的な治療で済む場合、治療費は数千~1万円ほどで収まるでしょう。

ただし、生涯にわたって投薬する必要などが出てしまった場合は、治療費の合計が数十万円ほどになることもありえると思います」

猫のフィラリア症は予防が肝心

扇風機と猫
Petra Richli/gettyimages
――最後に、猫のフィラリア症について、飼い主さんが知っておくべきことがあれば教えてください。

原先生:
「フィラリア症はどうしても『犬の病気』だと思っている方がすごく多いのですが、猫でもかかることがあるということを知っておいてほしいです。

そして、場合によっては命に関わるケースがあるほか、有効な治療法が見つからないこともあるので、犬と同様、猫のフィラリア症も予防がとても重要であるということを、理解していただけるとうれしいです」
愛猫の健康のためにも、しっかりとフィラリア症は予防したいですね。詳しい予防法については、かかりつけの獣医師に相談してみることをおすすめします。
(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・原駿太朗先生)
取材・文/長谷部サチ
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
※記事の内容は2024年7月時点の情報です。
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