猫と暮らす
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犬だけの病気じゃない! 猫のフィラリア症の症状や予防について獣医師が解説
今回は、ねこのきもち獣医師相談室の原駿太朗先生に、猫のフィラリア症についてお話を伺いました。
猫のフィラリア症とは
原先生:
「フィラリア症は、蚊を媒介して起こる感染症で、犬糸状虫(いぬしじょうちゅう)という寄生虫が原因です。主な症状としては、咳や喘息のような呼吸器症状のほか、食欲の減退、おう吐などさまざまです」
犬のフィラリア症との違いとは
原先生:
「猫のフィラリア症は、症状の重症度や種類が犬に比べてとても多いです。それに加え、犬よりも診断がとても難しいという特徴があります」
――犬のフィラリア症は薬などで予防ができると伺いました。完全室内飼いの猫でも、フィラリア症の予防は必要なのでしょうか。
原先生:
「蚊は室内にも入ってきてしまうため、完全室内飼いだとしても予防は必要だといえるでしょう」
猫のフィラリア症の治療法(治療費)
原先生:
「先ほどもお伝えしたように、猫のフィラリア症の症状はさまざまですので、治療法については一概にはいえませんが、一時的な治療で済む場合、治療費は数千~1万円ほどで収まるでしょう。
ただし、生涯にわたって投薬する必要などが出てしまった場合は、治療費の合計が数十万円ほどになることもありえると思います」
猫のフィラリア症は予防が肝心
原先生:
「フィラリア症はどうしても『犬の病気』だと思っている方がすごく多いのですが、猫でもかかることがあるということを知っておいてほしいです。
そして、場合によっては命に関わるケースがあるほか、有効な治療法が見つからないこともあるので、犬と同様、猫のフィラリア症も予防がとても重要であるということを、理解していただけるとうれしいです」
取材・文/長谷部サチ
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
※記事の内容は2024年7月時点の情報です。
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