お手入れなどのお世話のときに愛猫が動き回ってしまう場合、安全にお世話をするためにも猫の動きを制限する“保定”が必要になります。しかし、お手入れが苦手な猫の場合は、保定の前に逃げてしまうことも。
そこで今回は、保定の前に逃げる猫を捕まえる方法を、愛玩動物看護師の村尾信義先生に教えていただきました。
逃げる猫を捕まえるときは、首の後ろと腰に手を添えて
参考・写真/「ねこのきもち」2026年4月号『猫も人も“負担が少ない”が大切です 猫のお世話別 保定のコツ』
猫の後ろから手を伸ばし、写真のように猫の首の後ろと腰に手を添えます。ギュッと押さえつけようとすると抵抗されるので、力を込めず「手を添えるだけ」ということを意識しましょう。
捕まえたあとは、猫の背中を自分の体に密着させるように持ち上げ、必要に応じてキャリーケースなどへ。
大判の布類が手元にある場合は……
ブランケットや大きめのバスタオルなどがあれば、くるんで捕まえるのがより安全。猫の左右からくるもうとすると前に逃げられるので、背後から頭側に布をかけ、引き寄せるようにくるんで捕まえます。
(1)猫の頭側からかけられるように布を持って近づく
参考・写真/「ねこのきもち」2026年4月号『猫も人も“負担が少ない”が大切です 猫のお世話別 保定のコツ』
(2)猫の頭側から手前に引き寄せるように布をかける
参考・写真/「ねこのきもち」2026年4月号『猫も人も“負担が少ない”が大切です 猫のお世話別 保定のコツ』
(3)そのまま低い体勢で持ち上げる
参考・写真/「ねこのきもち」2026年4月号『猫も人も“負担が少ない”が大切です 猫のお世話別 保定のコツ』
猫を捕まえたら保定をしてお世話を! 猫の保定の心得
このようにして猫を捕まえられたら、保定をしてお手入れなどのお世話をしましょう。最後に、猫の保定の心得をご紹介します。
その1:人も猫もリラックスしているときに行う
猫がリラックスしているときに行いましょう。また、飼い主さんが力んだ状態だと、猫が身構えて攻撃的になることも。飼い主さんはできるだけ意気込まず、力を抜くことを意識して。
その2:正しいやり方で手早く済ませる
猫は拘束されるのが苦手なため、上手に保定ができていても、拘束される時間が長引くほどストレスを感じがち。まずは、正しいお世話の仕方を身につけて手早くお世話を行い、短い時間で済ませられるのが理想です。
その3:ストレスサインを見逃さない
猫は抵抗して暴れたり攻撃をしたりする前に、「もうイヤ」というストレスサインを出します。飼い主さんがケガをしないためにも、しっぽをバタバタ激しく振る、耳が横や後ろ向きになる、触れている手のほうに顔を向ける(噛む前兆)、瞳孔が大きく開く、体がかたくなるといった様子が見られたら、お世話を切り上げましょう。
その4:強い力で押さえつけない
力で抑え込もうとするほど、猫は恐怖や不快を感じて暴れたり攻撃的になったりします。保定のときは強い力で押さえつけず、手を添える感覚で行うことを意識しましょう。
その5:短時間×頻回で慣れさせる
先述のとおり、長時間の拘束は猫のストレスとなりますが、苦手なお手入れならなおさらです。爪切りなら1本ずつ、ブラッシングなら1部位で切り上げるなど、猫に苦手意識が残る前に短時間で切り上げ、頻繁に行うことで慣れさせて。
なお、保定をしてお世話をしたあとは、猫が安心できる場所で落ち着かせ、おやつなどのごほうびを与えて落ち着かせましょう。ポジティブな気持ちで終わらせるのがポイントですよ。
お話を伺った先生/村尾信義先生(倉敷芸術科学大学生命科学部動物生命科学科准教授 愛玩動物看護師・博士(学術))
参考・写真/「ねこのきもち」2026年4月号『猫も人も“負担が少ない”が大切です 猫のお世話別 保定のコツ』
撮影協力(1~4枚目)/福富佑香さん(愛玩動物看護師 クロキ動物病院勤務)
文/長谷部サチ
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。