猫といえば、クールで警戒心が強いイメージがありますよね。そんな猫が、身を寄せてゆだねてくれたら、嬉しい気持ちになってしまう飼い主さんも多いのではないでしょうか。
獣医師の菊池亜都子先生によると、猫がゆだねてくるときは、安心しきっている証拠なのだそう!
猫が飼い主さんに"ゆだねる"のは、安心しきっている証
「猫は、つねに敵を意識していた野生時代の名残で、すぐに身構えられたり、逃げられたりする体勢でいることが多いもの。そんな猫が、お腹を見せていたり、足をダラ〜とさせていたり、あごをのせていたりなど、脱力して何かにゆだねる体勢をとることは、周囲の環境に安心している証拠。心底くつろいでいるといえます」(菊池先生)
飼い主さんたちは日常で、さまざまなものに身をゆだねる愛猫の姿を目にしていることでしょう。ここからは、3つのシーンに分けて猫の気持ちをさらに詳しく見ていきます。
①飼い主さんにゆだねるとき→飼い主さんを信頼し、甘えたい!
猫は、誰に対しても警戒心が強くなりがちです。人に身を寄せるだけでも、その人を信頼しているといえます。
そのうえ、身を預けてゆだねることは、信頼度が高く愛情があふれている表れです。そんなことから、飼い主さんにしがちで、母猫と思って子猫気分で甘えていることが多いでしょう。
なかには、身をゆだねると飼い主さんが撫でてくれたりすることを学習していて、それをしてほしくてする猫もいます。
人も猫も幸せホルモンが大放出!
「分泌されると幸せな気持ちになることから、『幸せホルモン』と呼ばれているオキシトシン。猫にゆだねられると人は幸せな気分になり、オキシトシンが分泌されます。猫も同様のことがいえるので、猫がゆだねるときは両者が至福のときといえるでしょう」(菊池先生)
②猫グッズやモノにゆだねるとき→落ち着けて心地いい気分♪
猫は、気に入らない猫グッズやモノには見向きもしません。そのため、何かにのっていたり身を預けたりしていたら、それを好んでいて、落ち着けて心地いいと感じているのでしょう。
猫が好みやすいのは、好きな体勢を確保しやすくフィット感があるもの。また、足音などの振動が伝わりにくい高さがあるものや、穴蔵にいるように感じられる狭いもの、母猫を思い出すような柔らかい素材も好む傾向に。
③同居猫や同居ペットにゆだねるとき→相手を仲間と慕っている♡
猫がほかの猫や動物にくっつくのは、敵ではなく無害な存在と思っているからです。それ以上に仲間と思い慕っている証拠でもあります。
多くは、相手を母猫やきょうだい猫と思っているでしょう。寒い時期は、温もりを求めてしていることもありますが、仲間と思っている気持ちは変わりないでしょうね。
猫がゆだねるとき、安心や信頼の気持ちを持っているようです。その気持を知ったら、飼い主さんはもっと嬉しくなっちゃいますね♪
参考/「ねこのきもち」2019年3月号『身も心も「おまかせ」状態♡ 猫がゆだねるとき』
(監修:獣医師 菊池亜都子先生)
文/雨宮カイ