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臆病で怖がりな猫は要注意! 「心因性皮膚疾患」ってなに?
4匹に1匹はかかると言われている猫の皮膚の病気。その中でも、臆病で怖がりな猫は注意したい「心因性皮膚疾患」について見ていきます。
臆病で怖がりな猫は要注意! 心因性皮膚疾患とは

■過剰になめて脱毛したり、毛を噛み切る■
猫は環境の変化が苦手なので、生活環境が変わるとストレスを感じやすいもの。その際、自分の体をなめることで不安を和らげようとします。
結果、脱毛するほどなめ続けたり毛を噛み切っていたら、心因性皮膚疾患でしょう。
(写真)脇腹の毛を噛み切り、地肌が透けるほど薄くなっている猫

心因性皮膚疾患の症状:かゆみがないのに、特定の場所をなめ続ける

お腹や前足など、なめやすい場所をなめ続けたり、毛を噛み切ったり、顔を激しく引っかき、自分を傷つけたりもします。かゆみはとくにありません。
愛猫に次のような様子が見られたら、早めに受診をしましょう。
- 一部分の毛をガジガジ噛む
- 一部分を頻繁になめ続ける
心因性皮膚疾患の治療:ストレスの原因を考え、取り除く

ほかの病気の可能性もあるので、まずは受診をしましょう。心因性皮膚疾患の場合、ストレスの原因を取り除くことが一番の治療法です。
原因がなくなれば、なめたり噛んだりしなくなります。
心因性皮膚疾患の対策:ストレスを感じさせない生活の工夫を

猫のストレスの原因として多いのは、「引っ越しをした」「新しい猫を迎えた」「家族構成が変わった」などです。環境が変わる際、猫のストレスが軽減できるような工夫をしましょう。
猫のストレスを軽減するために、飼い主さんができることは以下のようなものがあります。
①引っ越し後も愛用品を使う
猫が慣れ親しんだ猫ベッド、猫トイレ、爪とぎ器などは、そのまま使うようにしましょう。
②新しい猫との生活空間を分け
最初のうちは部屋を分けたり、ケージを使うなどして、生活スペースを別々にしましょう。
③スキンシップを無理強いしない
慣れていない人に触られることで、ストレスを感じる猫もいます。猫から近づくのを待ちましょう。
心因性皮膚疾患にならないようにするには、愛猫にストレスを感じさせないことが大切。愛猫のストレスの原因を取り除いてあげられるよう、飼い主さんはぜひ心がけてくださいね。
参考/「ねこのきもち」2016年4月号『子猫や飼い始めは要注意シリーズ① 脱毛、かゆみからニキビまで 皮膚の病気&トラブル』
(監修:東京都板橋区の北川犬猫病院院長 三枝早苗先生/北川犬猫病院獣医師 笠井智子先生/監修:北川犬猫病院獣医師 後藤慎史先生)
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
イラスト/こさかいずみ
文/雨宮カイ
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