猫と暮らす
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人も猫も”家族”のように共生できる社会を目指したNPO法人「KATZOC」の保護猫活動
地域が“家族”のように繋がり、猫も人も幸せになれる社会を目指し活動をしているNPO法人「KATZOC(カゾック)」。その中でも柱となっている活動の1つが、宮古島のノラ猫に新しい飼い主さんを見つけること。今回は2019年5月に行われた譲渡会の様子を中心に「KATZOC」の活動についてご紹介します。
※記事内容はすべて、2019年6月10日現在のものです。
※記事内容はすべて、2019年6月10日現在のものです。
さまざまな団体と譲渡会を開催
「KATZOC」は、代表である山田さんの人との繋がりによって、さまざまな団体と協働で譲渡会を行っています。
この日の会場は、山田さんが「KATZOC」の立ち上げ前にスタッフとして勤務していた保護猫カフェ「ネコリパブリック」大阪心斎橋店。GW中ということもあり、ご家族での来場が多く見られました。宮古島からは6匹が参加し、そのうち3匹が正式譲渡に向けたトライアル(お宅に迎えて、様子を見てもらうこと)決定。幸せな未来もそこまで近付いています。
この日の会場は、山田さんが「KATZOC」の立ち上げ前にスタッフとして勤務していた保護猫カフェ「ネコリパブリック」大阪心斎橋店。GW中ということもあり、ご家族での来場が多く見られました。宮古島からは6匹が参加し、そのうち3匹が正式譲渡に向けたトライアル(お宅に迎えて、様子を見てもらうこと)決定。幸せな未来もそこまで近付いています。
保護猫のことを知って引き取りを考えるようになった参加者の臼井さん。「日中不在にしていることが多いので、寂しくならないよう、2匹一緒に迎えられたら」ときょうだい猫の引き取りを希望。
猫たちの魅力が伝わるよう、性格や個性をできるだけ丁寧に伝えることを心がけています。
じつは甘えん坊のこのみちゃんですが、会場ではちょっと警戒⁉
ふだんとは違う環境の譲渡会場では緊張し、本来の魅力を見せられない猫も。一時預かり先のお宅での様子をSNSにアップする方法も有効なのだそうです。
どの猫もそれぞれ可愛く愛着がある存在。いい出会いを経て、幸せに暮らせるようになることを願っています。
猫好きでない人にも自然に知ってもらう機会を
自身も4匹の猫を飼っている山田さんですが、特別猫が好きだったわけではないそう。偶然、猫の里親会というものがあることを知り、調べるうちに殺処分の現状や保護猫ボランティアの存在を知ることに。その衝撃が今の活動の原点になっているのだとか。飼い主のいない猫が地域に受け入れられるには、猫が好きではない人たちにも現状を知ってもらうことが大切、と考えています。
そうした環境づくりを目指す山田さんの第一歩は思いがけないところにありました。2019年2月22日に開院した、猫の不妊手術を専門に行う動物病院「スペイクリニック」が知られるにつれ、ノラ猫をめぐるご近所トラブルに悩む住民から相談が寄せられるようになったのです。
「不妊手術専門」と掲げたことで、ノラ猫について知識がなく途方に暮れていた人がヒントをもらえるかもしれないと思いやすくなったのでは、と分析。相談されたらアドバイスでき、問題解決に向けて前進させられるのが嬉しい、と山田さん。
「不妊手術専門」と掲げたことで、ノラ猫について知識がなく途方に暮れていた人がヒントをもらえるかもしれないと思いやすくなったのでは、と分析。相談されたらアドバイスでき、問題解決に向けて前進させられるのが嬉しい、と山田さん。
このように地域の拠点として歩み始めている「KATZOC」ですが、スペイクリニックの空きスペースを、猫はもちろん、地域のために活用してもらえるようにする計画もあるのだそう。
すでにほかの保護猫団体から猫の譲渡会の会場として使わせてもらいたいと依頼があるそうですが、猫とは関係のないワークショップなども気軽に開催してもらえたら、と山田さん。
会場に足を運んだ際、「不妊手術って?」という素朴な疑問が湧き、そこから自然に知ってもらえる流れを大切にしたいのだとか。
すでにほかの保護猫団体から猫の譲渡会の会場として使わせてもらいたいと依頼があるそうですが、猫とは関係のないワークショップなども気軽に開催してもらえたら、と山田さん。
会場に足を運んだ際、「不妊手術って?」という素朴な疑問が湧き、そこから自然に知ってもらえる流れを大切にしたいのだとか。
「無理に押し付けるのではなく、自然に猫に興味をもってもらい、猫を通して地域が“家族”のようになっていったら……」と山田さん。
“家族”として地域が繋がり、助け合い、猫の問題も人の問題も少しずつ解決されていく……そんな社会を目指し、「KATZOC」は今日も活動を続けています。
“家族”として地域が繋がり、助け合い、猫の問題も人の問題も少しずつ解決されていく……そんな社会を目指し、「KATZOC」は今日も活動を続けています。
NPO法人「KATZOC」のメンバー
おもにお話をうかがった、代表の山田亜美香(あみか)さん(左端)と、スタッフの門馬更夢(もんまさらむ)さん(右端)、猫預かりボランティアの方。「KATZOC」は2018年6月に設立した団体で、中心となっているのは現在3人ですが、まわりの力を借りながら活動しています。
お問い合わせ先
参考/「ねこのきもち」2019年8月号『猫のために何ができるのだろうか』
文/浪坂一
撮影/佐藤純子
一部写真提供/NPO法人「KATZOC」
※この記事で使用している画像は2019年8月号『猫のために何ができるのだろうか』に掲載されているものです。
文/浪坂一
撮影/佐藤純子
一部写真提供/NPO法人「KATZOC」
※この記事で使用している画像は2019年8月号『猫のために何ができるのだろうか』に掲載されているものです。
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