猫と暮らす
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回数や量など異変が現れやすい猫のオシッコの病気
雑誌『ねこのきもち』が読者に対して行ったWEBアンケートの結果でも、2番目に受診例が多かった「オシッコ系」の病気についてご紹介します。
症状・異変から逆引きする 猫のオシッコの病気
猫がとくにかかりやすい泌尿器系の病気は、治療が長引く場合も多く、早期発見が大切です。また、体内の健康状態が赤い尿や頻尿などの異変となって、体外に現れます。毎日のことなので、わずかな異変でもメモを取るなどして健康管理を徹底しましょう。
オシッコの回数・量
オシッコの量が少ない
細菌感染や、膀胱結石など膀胱粘膜への刺激、さらに精神的ストレスにより、尿がたまる膀胱に炎症が起きている状態。血尿のほか、残尿感から何度もトイレに行き、少量のオシッコを出すことが。原因に応じた治療をします。
腎臓や尿管、膀胱、尿道に結晶や結石ができる病気。結石が粘膜などを傷付け、出血することが。オスは尿道が細く、結石が詰まりやすいのでトイレに長く入っているときは要注意。食事療法と生活環境にあるストレスを取り除くことで治療し、重症の場合は、手術が必要なことも。
1回の量が多いなら
ホルモンの一種であるインスリンの働きが悪くなり、血液中の糖が増える病気。尿量が増え、脱水状態に。その結果、水をたくさん飲むようになることが。療法食の使用やインスリン投与を行います。
腎臓機能が低下し、正常に働かない病気。オシッコの量が増えることから水を多く飲むようになり、後期には貧血や嘔吐、けいれんなどが見られます。食事療法でたんぱく質やリンの摂取量を調節し、投薬や輸液を行います。
複数飼いで猫同士の関係が悪い、引っ越しで環境に慣れていないなどの場合に、ストレスから水をよく飲むことがあります。オシッコを何度もしたり、粗相をすることも。異変が始まった時期の状況を獣医師に話し、原因に合わせた対策を教えてもらいましょう。
トイレで鳴く
上の「オシッコの量が少ない」を参照ください。
粗相をする
上「1回の量が多いなら」の可能性も。
椎間板や脊椎、脊髄で起きる異常が原因で後ろ足などに麻痺が起き、何かのはずみでオシッコが出てしまうことが。根本的な治療法がない場合は、オムツを着けて対処することがあります。
障害によりしっぽがだらんと垂れていたり、トイレに入っても排泄体勢を取らないことが。
イラスト/片山智恵
※この記事で使用している画像は2019年11月号『ねこの病気逆引き辞典』に掲載されているものです。
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