乳腺腫瘍[にゅうせんしゅよう]

乳腺腫瘍の症状と治療、予防方法

乳腺に腫瘍が発生する病気で、とくに不妊手術をしていない高齢のメスがかかりやすい。まれにオスがかかることもある。胸から腹にかけての乳房に腫瘤が発生し、乳頭から赤、茶色の分泌物が出る。ほかの場所に転移しやすいので、早期発見が重要となる。外科手術、放射線治療などを行って治療する。乳がんとも。

猫の乳腺腫瘍の原因は明確には解明されていない。避妊手術を行っていない猫のほうが発生率は高いため、ホルモンの影響は少なからずあると考えられてはいる。

初期は触れてわかる程度のしこり以外症状はないことが多い。進行すると乳頭が腫れたり、分泌物が出ることがある。脇や下腹部を触られるのを嫌がるようになり、悪性の場合は元気、食欲の低下が認められることもある。

触診により、しこり、腫れている乳頭の確認を行う。しこりに針を刺し、細胞診検査により診断する。

猫の乳腺腫瘍は80パーセントが悪性といわれていますので状態にもよりますが、外科手術で切除することが第一選択になります。高齢で手術ができない、範囲が広くてとりきれないなどの場合は抗がん剤や放射線治療などを行います。また、外科手術の後、抗がん剤、放射線治療を行うこともあります。

早期（若齢時）に避妊手術をすると発生の確率を低くできると考えられています。腫瘍が小さいうちに治療できると完治することが多いので、ときどき胸やお腹を触って、異常がないかチェックしてあげましょう。

CATEGORY 生殖器官

2017/10/10 UP DATE