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何気ないしぐさにも意思がある!? 座り方でわかる猫の気持ち
猫の座り姿勢にはいろんな種類がありますが、ポーズによって猫が感じている気持ちが違うのは知っていますか? 代表的な5つの座り方を例に、そのとき感じている猫の気持ちを哺乳動物学者の今泉忠明先生に教えていただきました。
「香箱座り」する猫の気持ち
香箱座りとは、写真のような座り姿勢のこと。その姿が香を入れる"香箱"に似ていることから、こう呼ばれるようになりました。
この姿は前足を折りたたんでいるため、香箱座りの姿勢になると急に立つことができません。だから猫が香箱座りをしているときは、リラックスしているのでしょう。関節が柔らかい猫だからできる座り方です。
「正座」する猫の気持ち
正座とは、前足を立てて上体を起こす姿勢のことをいいます。
猫がこの姿勢をするときは、ゴハンがもらえる、遊んでもらえるなどのいいことが起こるのを期待しています。前足を張って背筋を伸ばす姿勢は、猫には少し疲れるポーズですが、警戒心はありません。目線を高くして、周囲に注意を向けているのでしょう。
「横座り」する猫の気持ち
横座りは、後ろ足を横に投げ出して座る姿勢のこと。
本誌を監修した今泉先生によれば、横座りは猫にとって、一番ラクで自然な休み姿勢。足やしっぽ、胴体の力を抜いて、首から上だけを起こして周りを眺めるこのポーズは、チーターなど野生のネコ科動物の休み方でもあるのだそう。
「おじさん座り」する猫の気持ち
おじさん座りとは、写真のように後ろ足を開いて人のように座る座り姿勢のことをいいます。
本誌を監修した今泉先生によれば、「お腹や股、足などを毛づくろいするとき、偶然この姿勢になったのでしょう。前かがみの姿勢がラクで、毛づくろいしやすいと気付いてよくするようになったのでは」とのこと。背中を壁や物にもたせかけて、この座り方をする猫もいるようです。
「スフィンクス座り」する猫の気持ち
スフィンクス座りは、写真のように前足を伸ばして座る姿勢のこと。
このポーズをするときは、正座同様にいいことを期待して待っています。腰を下ろして両前足を出し、気になることがあればいつでも動ける体勢で、休みながらいいことが起きるのを待っているのです。
本誌を監修した今泉先生によれば、「正座は長時間続けると疲れるので、腰を下ろして休みながら待つことにしたのでしょう」とのことです。
座るポーズだけを見ても、猫自身がそのときに感じている気持ちがあらわれています。猫の気持ちやおかれている状況をうまく読み取って、愛猫との暮らしをより楽しみましょう。
お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳動物学者 「ねこの博物館」館長 日本動物科学研究所所長)
参考/「ねこのきもち」2019年4月号『どうしてするの?どんな気持ち?We Love ニャンポーズ』
文/こさきはな
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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