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雨の中、男の子の足元に現れたずぶ濡れの子猫 出会いから10年、“兄弟の絆”の物語を聞いた

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思いも寄らない状況で、猫と運命的な出会いを果たした人も。猫のピョンタくん(♂/推定10才)と飼い主さんご家族の出会いも、まさにそうでした。

小さな子猫・ピョンタくんを救ったのは、当時小学生だった飼い主さんの息子さん。突然の出会いから10年が経ち、ピョンタくんと息子さんは現在どのように暮らしているのか——ねこのきもちWEB MAGAZINEでは、“兄弟の絆”の物語を飼い主さんに聞きました。

降りしきる雨の中、息子の足元に小さな子猫が

雨の降る中、飼い主さんの息子の足元に現れたピョンタ
雨の降る中、飼い主さんの息子の足元に現れたピョンタ
@pyonta_F

出会いは2011年9月1日、台風の影響で雨が降っていた日だった。土手を歩いていたときに、一緒にいた息子が突然叫んで、飼い主さんは足を止める。「ママー! 猫ちゃん!」の声を聞いて振り向くと、驚きの光景を目にした。なんと息子の足元には、雨でずぶ濡れになった小さな子猫がいたのだ。

「どこから現れたのかまったくわかりませんでした。もちろん、近くに親猫がいる様子もなく、震える小さな子猫に戸惑いました」

息子も子猫に触ることができずに、その場で固まっていた。突然現れた子猫に戸惑ったが、天気予報によればこのあと台風による影響が強くなる——「このまま放っておけない」と、子猫を保護することに決めた。

音読中の息子を見守るピョンタ
音読中の息子を見守るピョンタ
写真提供/@pyonta_Fさん

飼い主さん一家は、生後約2カ月の子猫に「ピョンタ」と名づけた。とにかく小さいピョンタは鳴くこともできず、「数日で死んでしまうのではないか」と、みんなで心配した。小学生だった息子は「小さなピョンタを守らなくては」と、必死にお世話に参加。家族全員による献身的なお世話によりピョンタは回復し、少しずつ大きくなっていった。

“兄弟の絆”を感じる出来事が

見つめるピョンタ
@pyonta_F

飼い主さん一家にたくさん愛情を注がれたピョンタは、モフモフの毛並みが立派な大人の猫に成長した。体格もよく、キリッとした表情がなんとも男前だ。保護当時は小学生だった息子も、今では大学受験を控える年齢に。ピョンタと息子は、共に成長していった。

賢くておとなしい性格のピョンタは、飼い主さんが困るようなイタズラをせず、一度失敗をすると繰り返すことがないようだが、過去に一度だけ微笑ましい悪さをしたことがあったという。

「息子が小学生の頃の出来事ですが、祖父母が我が家へ遊びに来て食事をしていたときに、息子がちょっと悪いことをしてしまって、その場にいた全員から『ダメだぞ』と注意を受けたことがありました。そのときに、いつもは悪さをしないピョンタが急に花瓶を倒したんです。おそらく、さらに悪いことをすれば自分が叱られるから、気をそらして息子を助けたかったのではないかと思います」

この様子を見ていた猫嫌いな祖父でさえも、「この猫は利口だな」と感心していたほどだった。

ほかにも、飼い主さんが留守中の息子の部屋を無断で掃除すると、ピョンタが邪魔をしてくることがあったという。その姿はまるで、監視をするように息子から言われているように見え、大事なときだけは団結する兄弟のようだった。

昨年、ピョンタと出会って10年記念日を迎えた

ピョンタと息子さん
@pyonta_F

2021年9月1日、飼い主さん一家とピョンタは「出会って10年記念日」を迎えた。飼い主さんのTwitterには多くのお祝いの言葉が届き、嬉しい気持ちと同時にとても驚いたという。

推定10才のピョンタは、毛並みの変化で多少の老化を感じるそうだが、まだまだモフモフでゴージャスな毛並みは健在。シニア期に突入しているが、若々しさが感じられる。

「ピョンタハウス」に入るピョンタ
クリスマス、ピョンタはサンタさんから好物のブロッコリーと焼き鰹をもらうことができたそう。
@pyonta_F

2021年のクリスマスの時期、ダンボール箱が好きなピョンタのために、飼い主さんはクリスマス仕様の「ピョンタハウス」を作ってあげた。息子も一緒になり、おもしろがって手伝ってくれたという。

思いつきで始めたハウス作りも、作業を進めていくうちに思い出話に花が咲いていったそうだ。

「息子が小中学生の頃に使っていた画用紙があったので、その中から屋根の色とドアの色を選んで、『屋根はこの角度がいいかな?』『煙突もつけよう!』などと作業をしていると、ピョンタがその様子を見に来てちょっかいを出してきました。かつて、夏休みの自由研究を仕上げるときも模造紙の上にピョンタが寝転んでしまって大変だったことなどを思い出して、大笑いしながらピョンタハウスを作りました」

ピョンタと出会って10年——改めて考えると長いけれど、日々の生活の中では「気がついたらピョンタも息子もあっという間に大きくなっちゃった感じ」だという。

「息子にとって、ピョンタは弟のような大事な存在です。小学生の頃は良き相棒であり、遊び相手でした。大きくなってからは、息子がつらいときにはそっとピョンタを抱きしめ、癒してくれる存在のようです」

改めて、ピョンタは大切な家族の一員であり​​「猫とか人間とかを超えた存在」だと話す飼い主さん。台風がくる前に小さなピョンタを見つけた息子と家族の10年間を思い返しながら、ピョンタと家族の思い出のページがこれからも末永く綴られていくようにと願っている。

写真提供・取材協力/ピョンタ・フロスキーさん(@pyonta_F
※この記事は投稿者さまにご了承をいただいたうえで制作しています。
取材・文/雨宮カイ

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