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猫のフードで悩む飼い主は約6割!よくある「7つの疑問」の対処法を獣医師が解説
愛猫のフードで悩んでいる飼い主さんは約6割!
【体験談】愛猫のフードで悩んでいることは?
①いつも食べているフードを食べなくなる
- 「突然好みが変わったりする」
- 「急に食べなくなることがあり、種類を変えると食べる」
- 「突然、いつも食べているフードに見向きもしなくなります。しかも頑固なので、1日なにも食べないこともあって心配します」
- 「好き嫌いがいきなりやってくる。昨日まで喜んで食べていたフードなのに、急に見向きもしなくなることが周期的にやってくるので、買い置きが無駄になることがある」
②食べた後に吐いてしまう
- 「1週間に1、2回吐き戻しをしてしまう」
- 「フードによっては、吐く回数が増える」
- 「気に入って食べてますが、よく吐くので消化が良いフードのほうがいいなと思っています。カリカリを消化が早いのに変えたら食べません」
- 「吐き戻しが大変で、どのカリカリがいいのかわからず、カリカリのジプシー状態です」
③フードが合っているのかわからない
- 「今のフードで本当に健康は保たれるのか? 心配になる」
- 「猫に合っているフードがわからない。フードに書いてある量をあげていたら太ってしまった。フードに合わせて、おやつも何をどのくらいあげていいのかわからない」
- 「どのメーカーのフードがいいのか。また、それはうちの猫ちゃんたちに合うものなのか」
- 「栄養面、摂取カロリーと給餌量があっているのか。愛猫の口に合っているのか」
④肥満気味なコへの食事管理が難しい
- 「肥満気味なので、総合栄養食の体重維持のドライフードを与えているのですが、イマイチ食いつきが悪く困っています」
- 「ダイエットフードはどの商品がいいのかわからない」
- 「食欲旺盛すぎて規定量でも満腹感がないみたい。規定量を守りつつ満腹感を得られて、太りにくいフードがあればいいと思う」
⑤多頭飼いでそれぞれに合ったフードを与えるのが難しい
- 「多頭飼いで、シニアと若い猫のフードを分けて与えるのが難しい」
- 「多頭飼いで、好みとお腹の状況が違うので、どのコを優先すべきかを悩む」
- 「2匹別々のフードをあげています。同じフードを与えたかったのですが、お互い好みを譲らず」
- 「療養食と普通食の猫さんがいるので、分けて食べてもらうのが結構大変です」
⑥アレルギーが原因で、食べられるフードが制限される
- 「アレルギーがあるので、いろいろなフードを与えることができない」
- 「アレルギーや病気があるが、療法食の食い付きが悪い。価格も高くて悩ましい」
- 「アレルギーがあるかもしれないと言われましたが、どのフードが合うのか模索中です」
- 「魚全般と鶏肉がアレルギーで食べられないため、フードが限られて困っています」
⑦病気のために配慮が必要
- 「膀胱炎を繰り返したことがあるので、下部尿路系のフードしかあげられません。特にウェットフードの種類が増えてくれるとありがたいです」
- 「腎臓病になり食事療法になりました。切り替えたのですが、なかなか食べてくれないので困ってます」
- 「病気なので療養食のフードなのだが、毎日同じなので飽きてきてるっぽいが、どうしようか…」
- 「尿結石のため、動物病院指定のフードを与えています。指定のフードは種類があまりなく、特におやつ系は一種類のみ、もっと小さなパックでおやつが選びたいのになと思います」
【獣医師解説】飼い主さんの「猫のフードの悩み」にアドバイス
Q1.「いつも食べているフードを食べなくなる」 対策は?
「猫はそれまでずっと食べていたフードを、ぴたっと食べなくなることがあります。これは猫の本能だと考えられます。
単一の種類のフードにばかり頼っていると、自然界でそのフードがなくなってしまった場合に飢え死にしてしまうことも。そういった危機に備えて、食のバリエーションを増やすための行動だと考えられています。
ほかのフードに変更して食べるようであれば、しばらく味の違うフードに変えてあげても問題ないでしょう。2〜3種類のフードを毎日ローテーションしたり、フードにトッピングを混ぜてあげてもよいかと思います。
ほかにできる工夫として、フードを人肌程度に温めるといった方法もあります。温めることで匂いを立たせて、食欲を刺激することができます。
愛猫の食欲自体が低下していたり、元気がなくなるようであれば、体調が悪い可能性も。その場合は、かかりつけの動物病院を受診するようにしましょう」
Q2.「食べた後に吐いてしまう」 対策は?
「まずは、フードを少量頻回にしてみましょう。自動給餌器を使うのも1つの手です。それでも吐く頻度が変わらなければ、メインの食材が異なるフードや消化器用のフードに変えてみましょう。
工夫をしても症状が改善しない場合は、食道に何らかのトラブルがあったり、体調不良などの可能性も。動物病院を受診して相談しましょう」
Q3.「フードが合っているのかわからない」 愛猫に合うフード選びのポイントとは? 合っているかどうかの見極めとは?
「基本的に、愛猫の年齢に合った総合栄養食を食べさせていて、定期的な健康診断で問題がなければ、そのコの体質に合っている食事という判断になります。
また、与えているフードがAAFCO(米国飼料検査官協会)認定を受けているかどうかも判断の1つです。気になることがあれば、かかりつけの動物病院で相談してみてください」
Q4.「肥満気味なコへの食事管理が難しい」 対策は?
「食物繊維の多い食事だと胃の中で膨らみ、満腹感が得られやすいです。また、ウェットフードのほうがカロリー密度が低いので、たくさん食べられます。フード会社によってダイエットフードの風味も違うので、愛猫の好みのものを探してあげましょう」
Q5.「多頭飼いでそれぞれに合ったフードを与えるのが難しい」 対策は?
「猫自身でほかのコとの食事を分けることはできないので、飼い主さんが食事のときに猫同士の部屋を分けたり、ケージに入れてそれぞれ与えるなどの工夫が必要でしょう」
Q6.「アレルギーが原因で、食べられるフードが制限される」 アドバイスできることは?
「特定のアレルギー食を与えていると、飽きてしまって食べなくなってしまうコもいるかもしれません。そういったときに、フードの匂いを変えてみるのも工夫の1つです。
フードの匂いが変わると、嗜好も変わります。たとえば、フードを保存している袋や容器の中に、お茶パックに入れたかつおぶしや鮭トバを入れてみることで、匂いをつけることができます」
Q7.「病気のために配慮が必要」 アドバイスできることは?
「愛猫が病気になって動物病院で療法食を処方されるということは、“治療の一部”として食事管理をするということです。病気には栄養素が密接に関わっているものがあり、その量やバランスをコントロールすることが大切です。
療法食への切り替えがうまくいかないと、病状の進行に影響します。初めの頃は療法食を嫌う猫も多く、何週間かかけてゆっくり切り替えるべきものもあるので、かかりつけの獣医師の指示に従い、根気強く療法食への切り替えをしていきましょう。
療法食にもたくさん種類があり、メーカーによって味も異なります。療法食は病院での処方が必要なので、飼い主さんだけで判断せずに、かかりつけの病院で相談してみてくださいね」
ねこのきもちWEB MAGAZINE『猫のフードの悩みに関するアンケートvol.01』
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/sorami
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