韓国まで約49.5㎞という場所に位置する対馬では、2つの海流が循環しています。そこに迫る山々は自然の宝庫といわれており、太古の昔からツシマヤマネコが生息しています。今では絶滅危惧種となったツシマヤマネコの、貴重な生息地を旅してみましょう。
国境の島「対馬」
太古の昔、大陸と日本列島は陸続きだったと考えられています。そして大陸から日本列島が離れて行くときに、生まれたのが対馬。九州と朝鮮半島の間に浮かんでいます。50年前には300匹ほどいたとされるツシマヤマネコも、今では100匹余りだとか。島に住む人でも、ツシマヤマネコの姿を見ることはまれだといいます。
ヤマネコモチーフにあふれてる!
絶滅危惧種のツシマヤマネコ。本物のツシマヤマネコに会えなくても、島にはヤマネコのモチーフがあふれています。公衆トイレも画像のような対馬仕様に。
ツシマヤマネコの生態を学ぼう!
「対馬野生生物保護センター」では、絶滅危惧種であるツシマヤマネコの生態が学べます。愛猫と比べてみるのも面白いですね。
こちらはツシマヤマネコの福馬くん。対馬野生生物保護センターで飼育されています。見学するなら「ごはんタイム」がおすすめです!
ツシマヤマネコと暮らす
イエネコとは似て非なるツシマヤマネコは、野生の猫。冬になるとモフモフとした姿になり、丸いフォルムに。その愛らしい姿とつぶらな瞳で、愛猫家を夢中にさせます。秋になると親離れした子猫たちが、ネズミや昆虫を食べに田んぼへやってくるそうですよ。
人の世界に立ち入ったヤマネコと、車の接触も珍しくないようです。島の人たちは、ヤマネコに会える期待を持ちつつ、事故に注意しながら車を走らせます。みなさんもこの道路標識を見かけたら、車の速度を落としてくださいね。
観光名所案内「ふれあい処つしま」
ここでは島のお土産をゲットしましょう。ツシマヤマネコとの共存を目指して作られた「佐護ツシマヤマネコ米」は、かわいいイラストでパッケージされています。
島の人でもめったにお目にかかれないツシマヤマネコ。会うことは難しくても、痕跡を見つけることはあるそうです。島の宝であるツシマヤマネコを守ろうとする対馬は、豊かな自然と優しさにあふれた、魅力あふれる場所です。
【お問い合わせ】
対馬野生生物保護センター
佐護ヤマネコ稲作研究会
対馬観光物産協会「ふれあい処つしま」
0920-52-1566
※対馬の観光については上記までお問い合わせください。
※2017年9月10日時点での情報です。また、訪れる際はその土地のルールを守り、人も猫も心地よい猫旅を心がけましょう。
参考/「ねこのきもち」2017年11月号『猫を感じる旅に出よう。CaTrip 対馬』
カメラマン/川口誠さん
写真協力/対馬野生生物保護センター、対馬観光物産協会、佐護ヤマネコ稲作研究会
文/HONTAKA