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もしも"乳飲み子猫"を保護したら?ある家族の保護子猫ストーリー

春は、多くの子猫が誕生する季節。
道端で見かける機会も増えてくるでしょう。もしも子猫に遭遇したらどうしますか?

今回は、乳飲み子猫を保護し育てた山口県在住の田形さんのお話をご紹介します。

何時間も同じ場所にいる子猫を保護!

画像/「ねこのきもち」読者提供
2015年10月、風が強く肌寒かったある日の朝、夫は駐車場に車を停めて職場に向かうとき、じっとうずくまっている子猫を発見したそう。

近所の方が置いたドライフードがあったので、夫はそのまま職場へ。しかし、数時間後に再び駐車場に戻ってみると……その子猫は同じ場所に同じ姿でうずくまったまま!

衰弱しており、目ヤニで目もふさがっているような様子を見て、夫は急いで段ボール箱にタオルを敷きつめ、子猫を保護。連絡をもらった私は夫と合流し、近くの動物病院へ向かいました。

受診すると、体重は254gで生後2週間くらいと言われました。その子猫に「タロウ」と名付け、飼うことに。

毎日ミルクやオシッコのお世話に奔走!

当時は数時間おきのお世話が必要で、洗濯かごにタオルを敷きつめて、職場に連れて行くことも。

離乳期を迎えるまでの約2週間、1日約6回は注射器で子猫用のミルクを与え、その後はティッシュペーパーを濡らしてお尻をポンポンと叩き、刺激を与えてオシッコが出るように促しました。

厚手のタオルを数枚も重ね、寒くなったらもぐれるようにして体温調整をさせるなど、毎日のお世話に奔走していたのを覚えています。同僚にも猫好きが多く、たくさん協力してくれたおかげでタロウも大きく成長しました。

先住猫みいちゃんとの対面!

画像/「ねこのきもち」読者提供
初めてタロウと会った先住猫のみい(メス・当時4才)は、「シャーシャー! フーフー!」と警戒しまくり! 
しばらくはタロウをケージに入れて、みいと距離を置く(隔離)することに。「姿は見えないけれど、鳴き声が聞こえる状態」から、少しずつ姿を見せて「ケージに入れた状態で対面」。

そして1週間後には「ケージから出して対面」と段階をつけて、タロウの存在に慣れてもらいました。

一時はみいの食欲が落ちてしまい心配だったのですが、いつものゴハンにふりかけをかけたり、ドライフードにウエットフードを混ぜたりと、少しでも食べてもらえるよう工夫をしました。時間はかかりましたが、今はすっかり元気になりました。

現在の2匹は…

画像/「ねこのきもち」読者提供
画像/「ねこのきもち」読者提供
やんちゃなタロウに追っかけられて、みいが「フー!」と威嚇することもしばしば……かと思えば、2匹で仲良くくっついて寝ることも。みいはまるで母猫のように、タロウの面倒をみてくれています。これからもそんな2匹の成長を見守っていきたいです。

保護子猫ストーリーはいかがでしたか?

猫育ては人の子供同様、容易なことではありません。もしも迎え入れが難しい場合は責任をもって新しい飼い主さんを探すなど、小さな命を守るために私たちができることを改めて考えたいものですね。


参考/『ねこのきもち』2019年4月号「もしも子猫を保護したら…」(一般社団法人アニマルハートレスキュー代表理事 山本りつこさん監修)
文/Carrie-the-cat
写真/『ねこのきもち』読者提供
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