食事や生活環境の向上などによって、猫も長生きできる時代になっていますが、猫の一生の約半分はシニア期なのをご存じでしょうか?
今回は、まだ若い猫の飼い主さんも知っておきたい「シニア猫の生態」をご紹介します。
7才・11才・15才は、猫の“厄年”?
7才、11才、15才は、老化が表れやすい節目の年齢。猫の厄年といえます。
“シニア猫”とひとくちにいっても、それぞれに年齢によって気を付けたいポイントも変わっていきますので、これらの年齢を目安に、お世話の見直しをしたいところです。
代謝に変化がでてくる“7才”
シニア期に入ると広く知られている猫の7才は、人で換算すると44歳。若く見えても確実に老化は進んでいき、代謝や腎臓など体の機能が落ちていく年齢のため、肥満や飲水量、尿の量に気を付ける必要がでてきます。
まだまだ好奇心は旺盛
7才になると寝る時間が増えていきますが、動きは若い猫と変わらない子がほとんどです。
狩りに代わる遊びが不足すると、ストレスをためやすいため、飼い主さんからも積極的に遊びに誘いましょう。
加齢性の病気のリスクが高まる“11才”
人の年齢では60歳に相当するといわれる11才は、腎臓病やがんなどの病気にかかるリスクが高まる年齢です。
見た目には大きな変化はありませんが、ジャンプ力の衰えや睡眠時間の増加など、身体的には老化を感じることが多くなります。
食欲や消化機能も落ちやすい年齢
老化にあわせて猫の食事を見直す必要がでてきます。一度に食べると胃腸に負担がかかるため、1日分の適正量を3回以上に分けるといいでしょう。量を計らずに「なくなったら足す」という与え方はNGです。
1日中寝て過ごすようになる“15才”
猫の15才は人の年齢に換算すると76歳。筋力が低下し、1日中寝て過ごすようになります。
この年齢になると感覚器が衰える一方で、早起きして大声で鳴いたりする、甲状腺機能亢進症や認知症の症状が見られる猫も。
家から近い動物病院を探すことも要検討
免疫力が落ちるため、感染症にかかりやすく、病気が治りにくい年齢です。突然体調を崩すこともしばしばありますので、家から近い病院を見つけることもおすすめです。動物病院が近ければ、移動時間が短い分ストレスを減らせるでしょう。
家族の一員である大切な愛猫。シニア期になってもできるだけ長く楽しく暮らしたいですね。
参考/「ねこのきもち」2015年11月号『めざせ!アクティブシニア猫!若いうちからできる長生きのヒケツ』(監修:東京・六本木の小動物診療所獣医師 猫国際医学会(ISFM)会員 徳留史子先生)
文/国井
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。