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猫は過去のことを覚えていた!「猫の心理学」からわかること

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猫は「思い出にふける」のか?

猫はいったい何を考えているのだろう? そんな根本的な疑問に答えてくるのが「猫の心理学」。猫の脳内で、物がどのように見えているかに始まり、記憶、推理、内省(自分自身を考えること)など物事がどのように整理されているのかを研究する学問です。今回は、猫の心理学でわかっていることのひとつ「猫は思い出にふける」について解説します。

イラスト/徳丸ゆう

そもそも、猫は昔のことを思い出せるの?

窓辺で外を眺めている猫を見ていると、「いったい何を考えているのだろう」と思うことはありませんか。さらにその神妙そうな表情から「思い出にふけっているのかな?」という思いがよぎる人もいるはずです。人は、楽しかった体験などを後々 になってふと思い出し、懐かしく感じることがあります。いわば時空を超えて、脳内で昔の出来事を追体験しているわけですが、果たして猫も脳内で同様の体験をしているのでしょうか。昔を思い出したり、思い出にひたったりするのでしょうか。

意図せず脳に残った「エピソード記憶」がカギ

「家族旅行で見たきれいな海辺の風景「」初めて富士山に登頂」といったいわゆる「思い出」は、心理学では「エピソード記憶」と呼ばれています。試験勉強で「覚えようとして覚える 記憶」とは異なり、ふと思い出せる「覚えようとせずに覚えた記憶」です。こうしたエピソード記憶が猫にもあ ることがわかれば、猫も過去に起き た何気ない出来事を思い出すことが できるといえます。たとえば「昨日の朝食で何を食べた?」と聞かれて答えられるのは人 にエピソード記憶があるからですが、これを応用して、猫に「さっき、おやつを食べた?」と問う下記の実験を行ってみたのです。

1.おやつの入った4つの皿を床に並べ、そのうちの2つだけを食べさせます。残りの2つは、食べようとしたら猫を抱き上げて、食べさせないようにします

イラスト/徳丸ゆう

2.別室に猫を移動させ、15分間おもちゃなどで遊ばせて再び実験の部屋へ

イラスト/徳丸ゆう

3.1と同じようにセッティングした同じ部屋に猫を放します。ただし、今回は、猫が記憶だけを頼りにした行動を分析するため、皿には何も入れていません。猫には自由に行動させ、どの皿に向かうかを調べます。

イラスト/徳丸ゆう

食べ損ねた皿を思い出している

実験の結果、2回目で最初に向かう皿が1回目で食べ損ねた皿である猫が多い傾向にありました。つまり、15分前のエピソード記憶をもとに食べ損ねた皿を選んでいるわけです。食べ損ねた記憶は、猫にとってはどちらかというと嫌な記憶のはずですが、あえてそこに向かうということは「さっき食べ損ねた(まだ残っているかも?)」と思っているからです。このように過去を思い出せるのですから、きっと猫は思い出にふけったりもするでしょう。

いかがでしたか。猫の気持ちや行動は、こうした実験を通しても解明されているのです。

参考/「ねこのきもち」2020年9月号「猫の心理学」(監修/日本学術振興会特別研究員 髙木佐保先生)
イラスト/徳丸ゆう
文/犬神マツコ
※この記事で使用している画像は2020年9月号「猫の心理学」に掲載されているものです。

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