猫が好き
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威嚇…、そして猫パンチの日々。猫との生活にめげそうになった時、気づかせてくれた4歳の息子の言葉【連載】交通事故にあった猫を拾いました#17
ある日、交通事故にあった猫(凶暴)を迎え、一緒に暮らすことになりました。
一時期は安楽死とまで言われた猫様でしたが、気合と根性で見事に復活。
後遺症として残ったのは自分でご飯を食べられないくらい…
そんな猫をサポートをしていきたい人間と、人の手なんか借りたくない猫様のお話です。
全てのお世話を全力拒否する、たまちゃん。
私が部屋に入るなり、威嚇。
そして、投薬と強制給仕のおかげで、日に日に増していく体力と、攻撃力(ぐすん)
手を動かせば、猫パンチ。
そして、1ヶ月経とうとしたときには
噛み付くこともマスターした、たまちゃん。
(ご飯食べれないけど、噛み付くことはできる謎)
トイレの掃除、ご飯、お水、投薬。
朝晩のそのお世話に一回一時間以上もかかっていました。
時間にも精神的にも余裕がなくなっていた私は…
悲劇のヒロインモード全開!!
その腫れた手でまたお世話をしないといけない。
その手はまたふり払われ、上手くいかない。
ご飯だって吐き出すし…。
でも、私がお世話しないとこのコは生きていけない。
そんな気持ちで一杯一杯になってしまった、おかーさん。
そんな心情が続いていたある日、
当時4歳だった息子が私にあることを言いました。
ママ、たまちゃん、かわいいね
おいしいご飯をいつもありがとうって。
ママ、たまちゃん、かわいいね!!」
4歳のけーくんが笑顔でそんなことを言ったのです。
その時は「母の日」が近く、保育園で仕込んで頂いたのか
そういう類の言葉をよく言ってくれていたのですが(先生感謝)
それをまさか、たまちゃんに応用してくるとは。
「たまちゃん、かわいいね」
そのストレートな言葉が私につき刺さりました。
けーくんに気づかされた、おかーさん
そうなんです。
最初にたまちゃんに会ったとき。
そのズタズタ、ボロボロの身体を見て。
「死なないでほしい」
そう強く想いました。
たまちゃんが少しでもたまちゃんらしく生きていれば、それでいいと、そう思っていたはずなんです。
どれだけ拒否しようと、咬んでこようと、触れさせてくれなくても、
たまちゃんは自分で生きようとしているからこその抵抗なんだ。
そう思うと、自然とそんな姿がたまらなく愛おしく感じました。
けーくん、天使
死にかけていた猫が家族になって3年
なんてことは、ありえない話で(笑)
たまちゃんの闘争心は未だにご健在(マジか)
ご飯以外で触れようものなら血を見ることに…
普通に寝てたり、普通にトイレしたり、
ご飯の時だけ自ら接近してきたり
と思いきや、思いっきりパンチしてきたり(笑)
そんな姿が今でも愛おしくてたまりません。
たまちゃん、今日も生きていてくれてありがとう。
登場人物・登場犬猫
tamtam プロフィール
2022年「たまさんちのホゴイヌ」(世界文化社)、2023年「たまさんちのホゴネコ」(世界文化社)を出版。著者印税を動物福祉活動に充てている。
instagram:@tamtam__111
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