障害物を感知するヒゲがあるはずなのに、なぜか狭い場所に無理やり入って挟まってしまうなど、猫は人からするとフシギに思える行動を取ることがあります。今回は“猫のフシギで面白い生態”をピックアップします。猫についてもっとくわしくなれる、驚きの豆知識も紹介しますよ!
“障害物感知器”のヒゲがあるのに……?
猫の鼻まわりや眉毛にあたる部分などに生えたヒゲは、障害物を感知するのに役立ちます。たとえば狭い通路では、ヒゲで障害物までの距離を測ることで、自分が通れるかどうかをチェックしているのです。
とはいえ、これはあくまでヒゲの機能の話。実際は、ヒゲがまわりの障害物に当たって「入れない」と感知しているのに、好奇心に負けて通ろうとすることがあります。そのため狭い通路で身動きが取れなくなるなど、残念な結果に終わることも……。
“ヒゲの持ち腐れ”ともいえるちょっとおドジな一面ですが、猫はそんなところもまたかわいいものですよね。
猫は食べものの“甘み”に鈍感?
猫は肉食動物のため、肉のうまみであるアミノ酸と、腐敗した味である酸味に敏感です。しかし、甘みには鈍感。もしショートケーキなどの甘いものを食べたとしても、そのおいしさがわからないのです。
口をつけたとしても生クリームの脂肪分においしさを感じるだけで、甘みをおいしいとは思わないでしょう。そもそもニオイで判断し、おいしいものだと感じず食べようとしないかもしれません。
青空と夜空の違いがわからない?
猫は色覚が乏しく、人のように鮮やかに色を感知していません。そのため猫は、青空と夜空の色の違いがわからないようです。青空は暗くくすんで見え、夜目が利くため、夜空は暗視カメラで見ているように明るく認識しています。
猫の瞳は大きくてクリクリしているので「目がよく見えるのかな?」と思うかもしれませんが、実は人ほど色を感じていないのですね。
面白い生態や意外な一面もかわいいもの!
猫の生態にまつわる、興味深い豆知識をご紹介しました。かわいらしい見た目に高い運動神経をもつ猫ですが、その生態を解き明かしていくと、意外な一面や面白い習性が見られます。生態についてくわしく知ることで、猫のことがもっと好きになるでしょう!
参考/「ねこのきもち」2017年12月号『どうしてそうなった!? 不思議だけど愛おしい ざんねんな猫の生態』(監修:哺乳動物学者 「ねこの博物館」館長 日本動物科学研究所所長 今泉忠明先生)
文/松本マユ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。