猫と暮らす
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スキンシップの際は注意!「猫から直接うつる」可能性がある病気4つ
かわいい愛猫とのスキンシップって、飼い主さんの楽しみや癒しのひとつでもありますよね。
でも誤った接し方をしていると、「人獣共通感染症」の感染原因になる可能性もあるのだとか……!
でも誤った接し方をしていると、「人獣共通感染症」の感染原因になる可能性もあるのだとか……!
人獣共通感染症とは?
人獣共通感染症とは、人と猫、またはほかの動物との間でかかる感染症のこと。
病気のタイプはさまざまで、人と猫どちらも発症するものもあれば、一方だけが発症するものもあります。
そのため、たとえ猫に異変が見られなくても、いつの間にか人が病原菌をもらってしまうこともあるのです。
病気のタイプはさまざまで、人と猫どちらも発症するものもあれば、一方だけが発症するものもあります。
そのため、たとえ猫に異変が見られなくても、いつの間にか人が病原菌をもらってしまうこともあるのです。
下記からは、猫と過度なスキンシップをとることで感染しうる「猫から直接うつりやすい病気」について見ていきましょう。最後には、日頃から気をつけて欲しい「予防法」もご紹介していますので、参考にされてみてください。
※ここからは病気をよりわかりやすく説明するために、実際の症状の写真もご紹介しています。ご気分がすぐれない方などご注意ください。
※ここからは病気をよりわかりやすく説明するために、実際の症状の写真もご紹介しています。ご気分がすぐれない方などご注意ください。
①猫ひっかき病
「病原菌が、傷口から侵入」する病気
「猫ひっかき病」とは、猫に引っかかれたり噛まれたりして発症する病気。
病原菌は猫の赤血球をすみかにしていて、3才までの猫に多く寄生しているというデータもあります。
病原菌は猫の赤血球をすみかにしていて、3才までの猫に多く寄生しているというデータもあります。
猫ひっかき病に見られる症状
感染した場合、3日〜数週間で感染部位が腫れ上がったり、リンパ節などが腫れることが。また、痛みや高熱、倦怠感が出ることもあります。
負傷から1カ月以上経ってから、リンパ節が腫れることもあるので注意が必要です。
負傷したときは、すぐに水で洗い流して!
猫に攻撃されて負傷したときは、まずは傷口をすぐに流水にあてて細菌を充分に洗い流してください。さらに、市販の殺菌・消毒剤で消毒しましょう。
たとえ傷が浅くても悪化して重症化することもあるので、早めに受診を!
たとえ傷が浅くても悪化して重症化することもあるので、早めに受診を!
②パスツレラ症
ほとんどの猫がもつ菌が原因の、「パスツレラ症」。病原菌のパスツレラ菌が、猫が引っかいた傷などから入り込んで、感染します。
感染から早いと30分で発症することもあります。
感染から早いと30分で発症することもあります。
パスツレラ症に見られる症状
感染した場合、30分〜2日以内に発症。傷口を中心に赤く腫れ上がり、激しく痛み、発熱することもあります。
猫の口内に潜む常在菌なので、キスなどで感染するケースも!
猫の口内に潜む常在菌なので、キスなどで感染するケースも!
③カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症
「カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症」とは、猫の口の中にいる、病名と同じ名前の常在菌が病原体。猫に舐められたり噛まれたりすると、まれに感染するそう。
カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症に見られる症状
おもな症状は、発熱や吐き気、腹痛。意識混濁にまで陥り、最悪命にかかわることも。発症した場合は、抗生剤で治療します。
④皮膚糸状菌症
「皮膚糸状菌症」とは、カビ(真菌)の一種である皮膚糸状菌が、毛や皮膚に寄生する病気のこと。猫と過剰に接すると感染します。
蒸し暑い時期に多く、通称「猫カビ」とも呼ばれます。
蒸し暑い時期に多く、通称「猫カビ」とも呼ばれます。
皮膚糸状菌症に見られる症状
子猫や元ノラ猫は発症率が高めに! 皮膚が薄くて弱い部分に発症しやすく、かかると赤い斑点や脱毛が見られ、かゆくなります。
この病気は、猫も人と同様の症状で発症します。
この病気は、猫も人と同様の症状で発症します。
日頃から心がけたい予防法5つ
ここからは、感染を防ぐために日頃から心がけたい5つの予防を紹介します。
①定期的に掃除を行う
猫の抜け毛で、真菌が繁殖する可能性も。また、じゅうたんなどにノミやその卵が潜んでいる危険もあります。
掃除の際は、猫の動線を意識しながら行うといいですね◎
掃除の際は、猫の動線を意識しながら行うといいですね◎
②キスなどはしない
猫の口の中は常在菌がいるほか、肛門を毛づくろいすることで、排泄物中の病原体が付いてしまっていることもあります。
キスや口周りを舐めさせるなどはやめましょう。
キスや口周りを舐めさせるなどはやめましょう。
③爪切り・ブラッシングをする
爪切りをすれば、猫に引っかかれても軽症ですみ、菌に感染するリスクを下げることができます。
また、日頃からブラッシングをしていれば、ノミの寄生などに気づきやすいです。
また、日頃からブラッシングをしていれば、ノミの寄生などに気づきやすいです。
④こまめに手を洗う
トイレ掃除や猫と遊んだあとはもちろん、ノラ猫に触れた場合や、猫グッズに触れたあとにも、必ず石鹸で手を洗うようにしましょう。
⑤猫が使った食器は消毒する
猫用の食器や、使われてしまった人用の食器は、洗剤で洗いましょう。定期的に、キッチン用の塩素系漂白剤でつけおき洗をするといいです◎
大切な愛猫、そして飼い主さん自身のためにも、猫から人にうつる病気について知っておくことが大切ですね。
日々の暮らしに注意を払い、猫と安全に暮らしましょう。
日々の暮らしに注意を払い、猫と安全に暮らしましょう。
参考/「ねこのきもち」2017年9月号『エッ! 触らなくても感染するの?? 猫から人にうつる病気(人獣共通感染症)に気を付けて!』
(監修:日本大学生物資源科学部獣医学科 獣医公衆衛生学研究室教授 丸山総一先生)
イラスト/深尾竜騎
文/雨宮カイ
構成・編集/ねこのきもちWeb編集室
(監修:日本大学生物資源科学部獣医学科 獣医公衆衛生学研究室教授 丸山総一先生)
イラスト/深尾竜騎
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