猫と暮らす
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猫が“くんくん”する理由とは? 専門家が教える嗅覚の秘密と5つの事実!
猫がくんくんする理由1. 遠くにあるものをニオイで感知
猫の嗅細胞は6千万~7千万個と、500万~1千万個といわれる人の約10倍もあります。それだけニオイの情報を精密にキャッチできるのです。
猫がくんくんする理由2. あいさつ
猫同士はニオイによってお互いの個性を認識しているため、ニオイを通すことで「その猫らしさ」に関する情報や、「性別」「相性が合うかどうか」「発情しているか」などの重要な情報を交換しているのです。
猫がくんくんする理由3. 安全確認
猫がキャットフードを食べることができるのも、キャットフードに母猫が与えた食物と同じニオイや味がついているから。猫にそれまで食べたことがないフードを与えると“くんくん”するのは、母猫が与えた食物のニオイの記憶と照合して、「これ食べられるかな?」と安全確認しているためです。
新しいフードを与えてもまったく口にしないことがあるのは、猫の記憶の棚にそのフードと同様のニオイがなく、警戒しているからなのかもしれません。
猫がくんくんする理由4. ニオイの選り好み
猫がバッグや靴などを好むのは、肉食動物である猫が本能的に好む動物の皮が素材だったり、関心を引く外のニオイがたくさんついたりしているからかもしれません。逆に柑橘系の酸っぱいニオイを嫌うのは、ものの腐臭を思わせるため。腐ったものを食べるのは危険ということが、本能的にわかっているのでしょう。
一方、飼い主さんの体や服、靴などを“くんくん”するのは、飼い主さんのニオイが好きだから。飼い主さんは安心できる存在ということが記憶にすり込まれていて、ニオイを嗅ぐことでいい経験が思い出されてリラックスできるのでしょう。逆に猫が特定の人を嫌うのは、その人に無理やり抱きかかえられるなど嫌な記憶があって、そのニオイと経験が結びついて記憶されているためです。
猫がくんくんする理由5. 飼い主さんへの素行調査
その後、自分のニオイを飼い主さんの体に上書きすることがあります。縄張りを重視する猫は、そうすることで安心したいのです。
参考/「ねこのきもち」2023年9月号『嗅覚をめぐる、9つの真実 猫のくんくんのヒミツ』
文/宮下早希
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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