猫と暮らす
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わかりやすい「猫からの不満のサイン」9つ
このようなかわいい愛猫の姿を見たことのある飼い主さんは多いでしょう。しかし、ねこのきもち獣医師相談室の先生によると、これらの行動は「猫からの不満のサイン」である場合もあるのだとか!
この記事でくわしく解説します。
猫からの不満のサイン9つ
そのため、猫の不満は行動やしぐさに表れます。明らかに何かを訴えているわかりやすい行動から、「こんなしぐさも不満のサイン?」と思うものまでいろいろあります。
①鳴き声で知らせる
その中で、通常より低く強めの鳴き声や、長く大きな鳴き声を出しているときは、不満を訴えている可能性があります。
猫によって鳴き方はいろいろなので、いつもより必死にしつこく鳴いている様子が見られたら、不満のサインではないかと考えてみることが大切です。
②耳を反らす
不満でイライラしていたり、不快、恐怖を感じたりしているサインです。
③しっぽを振る
たとえば、抱っこされているときや撫でられているときなど、しっぽをバタバタ激しく振り始めたら「やめてほしい」のサインです。
「ゆっくりしたい」「寝ていたい」「リラックスしたい」などと思っているときに邪魔されたり、周囲の音がうるさかったりしてイライラしているときに、しっぽをバンバン床に叩きつける行動が多く見られます。
これらの不満のサインに気がつかないと、猫の不満が大きくなって突然噛みついたり引っかいたりと、攻撃行動に出ることも。
④八つ当たり
このような行動は「転嫁行動」といいます。猫は強い不満を感じたり興奮してしまうと、近くにある物や人をとっさ的に攻撃してしまいます。まるで、人が八つ当たりしているようにも見えます。
短時間で気持ちが落ち着くことが多いので、少し距離を持って見守りましょう。
⑤隠れる
しかし、名前を呼んでも出てこなかったり、食事の時間になっても出てこない場合は、その場の状況に不満を感じて出てきたくないのかもしれません。
⑥毛づくろい
適度な毛づくろいだけでは気持ちが落ち着かないほどの不満を抱えてしまうと、過剰に毛づくろいをするようになります。
同じところをしつこく舐めていないか、舐めすぎて脱毛している箇所はないかなど、猫の様子に注意しましょう。
⑦ジッと見つめてくる
また、「ご飯が欲しい」「遊んでほしい」などの要求を伝えるときにも、ジッと見つめることがあります。
しかし、飼い主さんのことを瞬きもせずに、睨みつけるようにジッと見つめていたら、要求が満たされずに不満を感じているかもしれません。
⑧粗相をする
飼い主さんが「トイレの場所を移動した」「トイレのトレイやトイレ砂を新しい物に変えた」などをして使いにくくなったトイレに不満を感じることもあれば、家族や同居猫が増えるなどの環境の変化に不満を感じて、粗相をしてしまうことがあります。
⑨食欲がない
ほかにも、引越しや大幅な模様替え、近所の騒音、慣れない人の来訪など、猫が落ち着いて過ごせなくなると不満がたまって、食欲も落ちてしまうことがあります。
猫はどんなことに不満を感じる?
生理的な欲求はもちろん、生きるための基本的欲求である「食べる・眠る・排泄」のほかに、体温や健康の維持も必要です。
猫の本能的な行動である毛づくろいや狩猟行動に対する欲求、また、飼い主さんとの関係で生じる心理的な欲求も満たしてあげなくてはなりません。
- 十分に食事ができていない
- 新鮮な水を好きなときに好きなだけ飲めない
- 気に入ったトイレで落ち着いて排泄できない
- 生活環境がうるさくて眠れない
- 寒すぎる・暑すぎる
- 体の具合が悪かったり痛い箇所がある
- 遊びが足りずに噛んだり追いかけっこができない
- 飼い主さんに甘えられない、構ってもらえない
など、猫はさまざまな理由で不満を感じています。
猫が不満を感じないよう、普段から気をつけたいこと
猫の健康的な生活を守ったうえで、猫の飼い主さんに対する甘えや愛情表現にも気づいてあげられるようにしたいですね。
不満のサインは、病気のサインである場合も…
愛猫に不満のサインが見られたら、病気の可能性も疑って注意して様子を見ましょう。
□不満を感じて隠れている場合
→気分が落ち着くと自ら出てきますが、あまりにも長い時間ジッとして出てこない場合は、怪我や病気の症状が出て動けないのかもしれません。
□不満を緩和するために毛づくろいする場合
→同じ箇所を舐めすぎると、その部分が脱毛してくることがあります。また、皮膚に痒みがあったり、関節などに痛みがある場合も、その箇所をしつこく舐めることがあります。
□不満を感じて粗相をする場合
→泌尿器系の病気を患ったときにも、粗相が見られます。トイレへの不満を感じているのか考えると同時に、排尿時の様子や尿の状態に異常がないかも観察しましょう。
□不満を感じて食欲がない場合
→不満を強く感じて食欲がなくなり、長時間食事もせず水を飲まないと、脱水を起こしたり、腎臓や肝臓に負担がかかることがあります。また食欲がないのは、多くの病気で見られる初期症状。ほかの症状が出ていないかも注意してください。
※写真は「いぬ・ねこのきもちアプリ」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/雨宮カイ
構成/ねこのきもちWeb編集室
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