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猫は吐きやすいからと油断は禁物!「猫が吐く」に見られる病気・トラブル
猫は比較的よく吐く動物ですが、なかには病気やトラブルが原因の場合もあるので、油断は禁物です。
今回は、病気やトラブルの疑いがある猫の嘔吐の特徴や、嘔吐の症状が見られる猫の代表的な病気やトラブルについて解説するので、いざというときの参考にしてみてください。
今回は、病気やトラブルの疑いがある猫の嘔吐の特徴や、嘔吐の症状が見られる猫の代表的な病気やトラブルについて解説するので、いざというときの参考にしてみてください。
病気やトラブルの疑いがある「猫の嘔吐」の特徴
猫が吐いたときに以下のような様子が見られたら、病気やトラブルの疑いがあります。
吐いたものの様子
- 血が混じっている吐きすぎや胃液の逆流によって、食道まわりが荒れて傷ついているのかもしれません。血の量が多いときは重篤な病気の可能性も。
- 異物が混じっている消化できない固形物を口にしてしまった可能性があります。部分的に体内に残っている場合や、消化管が傷ついている危険もあるので要注意。
- 明らかな異臭がする小腸まで進んだものを吐き出していると便臭がします。また、危険な液体を口にしてしまった場合も異臭がすることが。
吐いた後の猫の様子
- 食欲がない
- 物陰などに隠れて出てこない
- 触ろうとすると嫌がる
- 口臭がある
- 1日に4回以上吐く
- 瞬膜(※)が出たままぐったりしている など
※瞬膜とは目頭にある白い保護膜のこと。少し出ているだけの場合や、出てもすぐ引っ込むのであれば問題ありませんが、体調不良だと出たままになることがあるので注意しましょう。
嘔吐の症状が見られる猫の代表的な病気やトラブル
(1)誤飲・誤食
誤飲・誤食の中でも断トツで多いのは紐類。異物をすべて吐き出すことができない場合、胃腸内で絡まって、臓器の炎症や壊死などにつながります。
なお、紐類の誤飲では、よじれた紐状の異物が絡まり、腸が蛇腹状になることも。これは「アコーディオンサイン」と呼ばれ、自力で異物を排出できなくなるため、開腹手術が必要となります。
なお、紐類の誤飲では、よじれた紐状の異物が絡まり、腸が蛇腹状になることも。これは「アコーディオンサイン」と呼ばれ、自力で異物を排出できなくなるため、開腹手術が必要となります。
(2)毛球症(もうきゅうしょう)
毛球症は、毛づくろいをしたときに飲み込んだ毛が、吐き出せないくらいの大きな塊になって胃腸に停留してしまう病気です。食欲や消化機能が低下し、嘔吐してしまうことがあります。
長毛種に多く見られる病気ですが、複数飼いでほかの猫の毛づくろいを頻繁にする猫もなりやすいので注意しましょう。誤飲・誤食と同じく、症状が重い場合には開腹手術が必要となります。
長毛種に多く見られる病気ですが、複数飼いでほかの猫の毛づくろいを頻繁にする猫もなりやすいので注意しましょう。誤飲・誤食と同じく、症状が重い場合には開腹手術が必要となります。
(3)寄生虫症
子猫や元外飼いの猫に比較的多いのが寄生虫症で、嘔吐の原因になるのは、主に腸に棲みつく回虫や条虫です。
猫が吐いたものの中には、体内で育った紐状の虫や小さな卵が含まれている場合があり、下痢を伴うことも。なお、寄生虫症の治療では、内服薬などの駆虫剤を用いるのが一般的です。
猫が吐いたものの中には、体内で育った紐状の虫や小さな卵が含まれている場合があり、下痢を伴うことも。なお、寄生虫症の治療では、内服薬などの駆虫剤を用いるのが一般的です。
(4)甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)
シニア猫が嘔吐した場合に疑われるのが、甲状腺機能亢進症です。この病気は、のど元にある甲状腺からホルモンが過剰に分泌されて代謝が上がるため、猫が活発になったり痩せたりします。
また、心拍数も上がるため、心臓病を併発するおそれがあるので注意が必要です。
また、心拍数も上がるため、心臓病を併発するおそれがあるので注意が必要です。
こんな病気・トラブルにも注意して
そのほか、猫は以下のような病気・トラブルが原因で吐くことがあります。
猫が吐く病気・トラブル
- 食物アレルギー・中毒
- 悪性リンパ腫
- 尿毒症
- 膵炎(すいえん)
- 便秘
- ストレス など
猫が吐いたときはよく様子を確認して、ふだんと違う点や気になる点があれば、すぐに動物病院を受診するようにしましょう。
参考/「ねこのきもち」2016年2月号『見極め方から掃除法まで“吐く学”な飼い主さんになろう! ねこの「吐く」大全』(監修:王子ペットクリニック院長 重本仁先生)
文/ハセベサチコ
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
文/ハセベサチコ
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