猫と暮らす
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在宅ワークや家族のケンカ…「ステイホーム」で猫に起こりうる心身への影響
感染拡大予防のために、積極的に在宅ワークを取り入れている飼い主さんも多いのではないでしょうか?
この記事では、飼い主さんの在宅ワークによって猫に起こりうる変化などについて、ねこのきもち獣医師相談室の白山さとこ先生が解説します。
飼い主さんの在宅ワークで、猫に変化は起こる?
その影響が猫にとっての「ストレス」になるのか、それとも「楽しい変化」と感じるのかは、そのコの年齢や性格、また飼い主さんとの関係性など、状況によってさまざまです。
飼い主さんの在宅を「楽しい」と感じる猫の傾向
そのような状況であれば、飼い主さんの在宅は猫にとってはむしろワクワクするような楽しい変化と感じる可能性があるでしょう。
飼い主さんの在宅に「ストレス」を感じる猫の傾向
そのため、飼い主さんがこれまでとは違い在宅ワークをするようになると、悪気がなくてもその猫のペースを乱す不快な刺激になる可能性もあるでしょう。
そのような状況であれば、飼い主さんの在宅ワークにその猫が慣れるまでの期間は、一時的に戸惑いや苛立ちなど、今までにはないストレスを感じるかもしれません。
環境の変化による猫のストレスサインとは?
- 人前で落ち着いてくつろぐ姿が減り、高いところや狭い場所に隠れている時間が長くなる傾向に
- 猫自身もストレスを緩和しようと振る舞うため、毛づくろいの時間が過剰に増えることも
- 過剰な毛づくろいの影響で一カ所の毛を舐めすぎて毛を引きちぎって脱毛したり、皮膚を傷めてしまうこともあるので注意が必要に
長期的なストレスの刺激で攻撃的になることも
警戒心の高まりから、周囲の人間や同居のほかのペット、庭に遊びに来る野鳥や地域猫などに対してひどく苛立って唸り追い払おうとしたり、飼い主さんに実際に噛みついてしまうことも珍しくありません。
ステイホームで家族のケンカが増えた 猫への影響は?
人間のケンカは、猫にとっては理解が難しいもの。慣れ親しんだ家族が苛立っていたり、大きな声を出しているという状況は、猫にとっては意味がわからず恐ろしい刺激で恐怖でしかありません。
猫は恐怖を感じると、それに応じて自分自身を守ろうとする気持ちも強くなるため、警戒心が高まって常に緊張した状態に陥ります。これは猫にとっては非常に大きなストレスです。
ストレスを感じた猫が見せる行動
- 人間や同居の他のペットなどに対して過剰に攻撃的になる
- 怯えて隠れてしまって長時間姿を見せなくなったりする
ストレスを感じた猫に起こる体調の変化
- 食欲低下や嘔吐・下痢などの消化器症状が現れる
- 膀胱炎などの泌尿器疾患を発症することも
環境の変化で不安になっている猫への対応は?
猫の行動を妨げないようにしよう
逆に甘えてくるようであれば、こまめな声かけや遊んで発散する時間などを意識して増やすとよいでしょう。
猫が隠れる場所を工夫して設置しよう
- 使っていない毛布を軽く丸めて中央に隙間を作って、隠れ場所にする
- 段ボール箱に猫1匹が通り抜けられるくらいの穴をあけ、その中に寝心地の良いクッションやブランケットなどを敷いたものたものをいくつか用意し、部屋の隅など安全な場所に設置する
家族でのケンカをできるだけ避けよう
取材・文/柴田おまめ
編集/ねこのきもちWeb編集室
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