悩みのタネ「攻撃行動」の原因となるのは?
愛猫と生活をともにしている飼い主さんなら、何かしらの問題行動に悩まされたこともあるでしょう。その中でも特に困ってしまうのが「攻撃行動」かと思います。いきなり怒ってひっかいてくる、飛びかかってくる、噛みついてくる…愛猫の突飛な行動で飼い主さんや家族がケガをしてしまっては大変です。普段は温厚な猫たちが豹変してしまうのは、何が原因なんでしょうか?
「慢性ストレス」とは?どんなときに感じるの?
猫が攻撃行動に転じる大きな要因の一つは、「慢性ストレス」にあると言われています。慢性ストレスとは、猫が毎日の生活を送る上で、常に感じてしまうストレスのことを指します。愛猫が慢性ストレスを感じていることに気付けないと、攻撃行動を見せるだけでなく、徐々に体調を崩してしまい、最終的には病気になってしまうこともあります。
猫が慢性ストレスを感じてしまう状況は、新しい猫が入ってきたときや、同居の猫と相性が合わないことなどが考えられます。また、甘えん坊な性格の場合は、欲求以上に飼い主さんにかまってもらえないことに対して、ストレスを感じることもあります。
自分で安心できる居場所を見つけられるように
部屋の模様替えや、引っ越しなどに伴う環境の変化も、慢性ストレスを溜める要因になり得ます。慣れ親しんだ環境が変わってしまうことは、猫にとってはとても辛いことだと覚えておきましょう。もし「うちの子ちょっと神経質かも」と感じているのなら、猫トイレや爪とぎ器などを移動させる場合にも、段階を踏むなどして対応してあげましょう。
また、もし部屋の模様替えをしたなら、どの部屋にも自由に出入りできるようにしておいてあげましょう。室内を移動する中で、落ち着ける場所を自分で見つけることができます。
ふだん通りの態度で愛猫を安心させよう
愛猫を新しい環境に慣れようとしているときには、家具の移動などで大きな音を立てたりしないよう注意してください。猫が苦手なことを付加することで、さらなるストレスを与える可能性があります。
とはいえ、飼い主さんもあまり神経質になりすぎず、ふだん通りの態度でいるよう心がけてくださいね。時間をかけて、愛猫が新しい環境になじむのを見守ってあげましょう。愛猫の攻撃行動で困っている方は、慢性ストレスがかかるような飼い方をしていないか、生活環境を今一度チェックしてみてくださいね。
出典/「ねこのきもち」2016年8月号『猫のクオリティ・オブ・ライフを尊重するために知っておこう! 』(監修:帝京科学大学助教 動物看護師 小野寺温先生)
文/maya
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。