保護猫を迎え入れたい気持ちはあるけれど、命を預かることへの不安も――。「本当に自分に飼うことができるのだろうか?」と悩む人のため、保護猫団体と保護猫カフェから猫を譲り受けた飼い主さんのお話を紹介します。不安な気持ちは、猫が変えてくれるかもしれません。
預かりボランティアさんの活動に感動し、保護猫団体から迎え入れを!
保護猫団体からロイくん(写真左)とメルちゃんを譲り受けた、A・Kさんのお話です。
「ずっと猫を飼うことを夢見ていた私ですが、マイホームを建てたタイミングで、ある保護猫団体の譲渡会に参加しました。そのときに『新しい飼い主が見つかるまで保護猫のお世話をする』という預かりボランティアの存在を知り、SNSでも保護猫情報を集めるようになり、1人の預かりボランティアさんのSNSに目が留まったのです。
そこには愛情たっぷりに育てられ、幸せそうに過ごす保護猫たちについての投稿があふれていて……。迎えるならこの方から! と、所属されている保護団体に申し込みをしました。その後、その方からきょうだい猫5匹のうちロイとメルを迎えることに。2匹とも初対面から甘えん坊でおてんばで、感動を覚えたほどです」
「夫と必死で猫のお世話について勉強し、万全な状態で、トライアル当日を迎えました。ところが私たちの心配をよそに、初日から食事もでき、トイレも気負わず使ってくれて……とても安心したのを覚えています。
その後も大きな問題はなかったことから正式に迎えることに。今では家族の中心にいる2匹。わが家がさらににぎやかになり、日々たくさんの幸せをもらっています」
姉に説得されて行った保護猫カフェで、引き取りを決意!
J・Sさんは、保護猫カフェからジュンジュンくんを迎え入れました。
「ある日、姪が保護猫カフェへ行ったときのこと。お店に入ると、姪のひざに1匹のメインクーンがのってきたのだとか。猫嫌いだった私はどこか他人事だったのですが、以前姉に何気なく『メインクーンなら飼ってもいい』と発言していたようで……。姉に説得され、実際に会いにいくことに。
ジュンジュンは当時から体も大きく、怖かったのが本音です。それでも前の飼い主さんが亡くなり、大変な暮らしをしていたことを知り、もうそんな思いをさせたくないと、迎えることを決意しました」
「最初はなれない生活でしたが、徐々にジュンジュンのおっとりした性格に助けられ、まるで自分の“子供”のように感じるように……。最初は怖かった大きな体も、今では愛おしくて仕方ありません。
あれから5年、自分の気持ちを大きく変えてくれた愛猫に感謝しています」
実際に保護猫を迎え入れた飼い主さんの体験談を紹介しました。迎え入れを考えている人は参考にしてみてください。
参考・写真/「ねこのきもち」2022年11月号『保護猫との出会いのお話 一緒におうちに帰ろうね。』
文/小崎華