猫は日頃から床で過ごすことが多く、ほこりがつきやすい生活をしています。基本的にきれい好きな動物なので、全身を清潔に保つためにセルフグルーミングをしていますが、それだけでは取りきれない汚れも。
そこで今回は、蒸しタオルを用いたお尻や爪などの部分ケア方法について、トリマーの齋藤美香さんに伺いました。
ケアの前に事前準備しよう
蒸しタオルでお手入れをする前に、ブラッシングで猫のムダな毛を取り除いであげましょう。そうすると皮膚の通気がよくなり、蒸しタオルでのケアをした際の気持ちよさを感じやすくなります。
蒸しタオルを作るときは、フェイスタオル全体を水でぬらして数滴残るくらいに絞り、600Wで30秒ほど温め、ほぐしたときに気持ちのいい温かさになっていればOKです。ドライ用に、乾いたタオルを1枚用意しておくといいでしょう。
お尻のケア方法
(1)タオルを広げて外側に向かって拭く
参考・写真/「ねこのきもち」2025年5月号『汚れも取れて猫、キモチイイ~♪ さっぱり 蒸しタオル浴』
(2)毛に汚れがついているときは、つまんでスライドさせる
参考・写真/「ねこのきもち」2025年5月号『汚れも取れて猫、キモチイイ~♪ さっぱり 蒸しタオル浴』
しっぽを軽く持ち、肛門から外側に向かって手早く拭きましょう。長毛の猫はお尻まわりの毛に汚れが絡まっていることがあるので、その場合は汚れた部分の毛を蒸しタオルで10秒ほどつまんでふやかしてから取り除き、毛先に向かって滑らせるように拭き取ってください。
嫌がるときはひざにのせるのも手
参考・写真/「ねこのきもち」2025年5月号『汚れも取れて猫、キモチイイ~♪ さっぱり 蒸しタオル浴』
肛門まわりのケアを嫌がる猫は、ひざの上にのせてあげるのがおすすめ。飼い主さんと密着できるので、落ち着く場合があります。
爪のケア方法
(1)肉球を軽く押して爪を出す
参考・写真/「ねこのきもち」2025年5月号『汚れも取れて猫、キモチイイ~♪ さっぱり 蒸しタオル浴』
(2)親指と人さし指でつまむように拭き取る
参考・写真/「ねこのきもち」2025年5月号『汚れも取れて猫、キモチイイ~♪ さっぱり 蒸しタオル浴』
爪の根元には、皮脂の汚れがたまっていることがあります。片手で肉球を押して爪を出したら、もう片方の親指と人差し指で爪をつまむようにして、タオルで根元からしっかりと拭き取りましょう。
汚れがひどいときは綿棒を使ってみても
参考・写真/「ねこのきもち」2025年5月号『汚れも取れて猫、キモチイイ~♪ さっぱり 蒸しタオル浴』
汚れがひどい場合は、ぬらした綿棒で拭いてもOKです。
あごのケア方法
(1)じんわりとあご全体を温める
参考・写真/「ねこのきもち」2025年5月号『汚れも取れて猫、キモチイイ~♪ さっぱり 蒸しタオル浴』
下へ向かってゆっくりと拭く
参考・写真/「ねこのきもち」2025年5月号『汚れも取れて猫、キモチイイ~♪ さっぱり 蒸しタオル浴』
あごの毛穴に皮脂が詰まると、あごニキビの原因に。まずは猫の体を両腕で保定し、あご全体に蒸しタオルを5秒ほど当てて温めましょう。じんわりと温まったらそのまま毛並みに沿って、ゆっくりと5回ほど拭き取れば完了です。
部分的な汚れの場合は円を描くように
参考・写真/「ねこのきもち」2025年5月号『汚れも取れて猫、キモチイイ~♪ さっぱり 蒸しタオル浴』
部分的に汚れている場合は、円を描くように拭いてきれいにしてあげましょう。
ケアをする際は、寄生虫に感染していないかどうかなど、皮膚の健康状態のチェックを併せて行うのがおすすめ。また、蒸しタオルのケア後に体がぬれている場合は、乾いたタオルでやさしく包み、タオルドライをしてあげてくださいね。
お話を伺った先生/齋藤美香さん(猫専門出張トリマー「Felien」代表 ホリスティックケアアドバイザー ペットマッサージ・メディカルアロマセラピスト)
参考・写真/「ねこのきもち」2025年5月号『汚れも取れて猫、キモチイイ~♪ さっぱり 蒸しタオル浴』
文/東里奈
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。