気温や湿度が急激に上昇する夏は、猫が夏バテや熱中症にかかることがあります。そこで今回は、愛猫を夏バテや熱中症から守るために取り入れたい、暑さに負けないおうちづくりのポイントについて、モノカどうぶつ病院院長の小林清佳先生に伺いました。
カーテンで直射日光を遮る
部屋は涼しくても、日のあたる窓辺だけ暑いことがあります。日差しが入りやすい部屋の窓は、カーテンを閉めて直射日光が入らないようにしましょう。それによって、部屋の気温の上昇を抑える効果もあります。
ただし、布は熱がこもってしまうことがあるので、暑い日は冷房も併用し、適正温度に調節するようにしてください。
エアコンで猫が快適に過ごせる室温・湿度に設定する
外はそれほど暑くなくても、室内の環境によっては気温や湿度が上昇し、猫が熱中症にかかることがあります。
猫が快適に過ごせるのは、温度28~29℃、湿度50%と考えられています。5月~10月の期間は、猫のいる部屋をエアコンでこの温度・湿度になるように設定するのがおすすめです。
快適な温度の場所へ移動できるようドアを開けておく
猫が快適な環境の目安は温度28~29℃、湿度50%とはいえ、感じ方は個体差があり、猫によっては、冷房の効いた部屋が「寒すぎる」と感じることもあります。そんなときは、より快適な場所へ移動できるようにドアを開け、ほかの部屋も開放しておくと安心です。
水飲み場をたくさんつくる
腎機能が落ちてきたシニア猫など、ふだんから脱水傾向の猫は夏バテになりやすいです。猫がよくいる場所に、水を入れた器を複数カ所置くことで、水を飲む機会が増えるとともに、万が一ひとつの器の水が倒れてこぼれた場合の備えにもなります。
なお、猫は新鮮な水を好むので、水はこまめに交換するようにしてください。
猫の夏バテや熱中症は、室温の調節や飲み水の置き方など、飼い主さんのちょっとした工夫で防ぐことができます。暑い夏を愛猫が健康に過ごせるよう、今回ご紹介した内容を参考に、家の中の暑さ対策をしっかり行ってくださいね。
お話を伺った先生/小林清佳先生(モノカどうぶつ病院院長)
参考/「ねこのきもち」2022年7月号『夏バテ・熱中症を防ぐためのおうちづくり』
文/宮下早希
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。