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7才から腎臓病に注意 「人でいうなら中年」7~10才の猫のお世話のコツを獣医師が解説

猫のエイジングは人の4倍ほどのスピードで進み、7才からは「シニア期」といわれます。愛猫が快適なシニア生活を送るためには、加齢による猫の変化を知り、愛猫の状態に合った適切なお世話を取り入れることが大切。

そこで今回は、「シニア期の入り口」といわれる7~10才の猫の変化の特徴やお世話のポイントを、獣医師の小林清佳先生に伺いました。

7~10才の猫にはどんな変化が見られるの?

アメリカンショートヘアのペイくん 8才
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
「シニア期の入り口」といわれる年代ですが、10才くらいまでは見た目や動きもそれまでとあまり変わりなく、まだまだ元気な猫がほとんど。シニアになったと実感する飼い主さんも少ないかもしれません。

とはいえ、代謝や体の機能は低下し始め、加齢性の病気にかかってもおかしくない年代。早期に病気を発見し、治療を始めれば、治療が奏効するケースも少なくないでしょう。

この年代の猫の特徴

  • 腎臓などの体の機能が落ち始める

  • 代謝が落ち始め太りやすくなる

  • 加齢性の病気のリスクが高くなる

  • 睡眠時間が長くなる

  • まだまだ活発で好奇心も旺盛

  • 猫からの積極的な遊びの要求が減ることも

7~10才の猫のお世話のポイント

ブリティッシュショートヘアのすももくん 7才
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
7~10才の猫には、以下のようなお世話を取り入れてみるとよいでしょう。

飼い主さんから積極的に遊びに誘う

シニア期に入ると、猫が積極的に遊びを要求してくることは少なくなりますが、適度な運動と刺激は健康維持のために大切。遊ぶことをやめてしまわず、飼い主さんから積極的に働きかけて、1日に数分でも遊ぶ時間を設けましょう。

飲水量・オシッコの量を毎日チェック

見た目にはわからなくても、体の機能が落ち始める年代。とくに腎臓の機能は落ちやすく、7才頃から腎臓病にかかる猫が増え始めます。飲水量やオシッコ量の増加は腎臓病のサインの可能性もあるので、早めに気づけるようにチェックして。

“猫ドック”を受けておく

毎年健康診断を受けるのは基本ですが、7才を超えたら一度は検査項目を増やした総合的な全身検査である“猫ドック”を受けておくとよいでしょう。悪いところがあればこの時期に見つけ、早めに治療を始めることが大切です。

体重の変化に応じてシニア猫用のフードへの変更を検討する

代謝が落ち活動量が減ると、必要なカロリー量が減るため、今までと同じフードを同じ量食べていると、体重が増えがちに。理想体重をキープできているのなら無理に替える必要はありませんが、体重の変化を意識し、必要に応じて検討を。

「よく食べるのにやせる」には十分注意して

マンチカンのはるきくん 9才
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
なお、「よく食べるのにやせる」は病気のサインです。シニア猫で発症が多い病気のひとつが、甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)。

この病気は、元気に見えてよく食べるのにやせるのが特徴です。7~10才の年代からかかる猫が増えるので、このような傾向が見られたら早めに受診しましょう。
同じ年代でも、加齢による変化の度合いは猫それぞれ。愛猫の状態に合った正しいお世話を取り入れ、健康で穏やかなシニア期を過ごせるようにしてあげたいですね。
お話を伺った先生/小林清佳先生(モノカどうぶつ病院院長)
参考/「ねこのきもち」2025年10月号『7才以上、注目! 高齢になるほど、細やかなケアが必要だから 年代別 シニア猫にしてあげたいお世話って?』
文/長谷部サチ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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