1. トップ
  2. 猫と暮らす
  3. 雑学・豆知識
  4. 猫が不意打ちの音に弱いのはなぜ?並外れた聴覚のヒミツに迫る

猫と暮らす

UP DATE

猫が不意打ちの音に弱いのはなぜ?並外れた聴覚のヒミツに迫る

飼い猫を含め、ネコ科動物はずば抜けた聴力をもっています。その聴覚の鋭さゆえに、チャイム音やくしゃみの音などに驚いて、猛ダッシュで逃げていくなんてことも……。今回は哺乳動物学者の今泉忠明先生に、ネコ科動物の聴力のヒミツについて教えていただきました。

猫の聴覚は高性能ゆえに過敏!

インターホンに反応するサイベリアン
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
ネコ科動物は“超高性能な耳”の持ち主。野生ではかすかな音も聞き逃さず、獲物や敵の気配を察知、位置を正確に把握できます。その一方で、音に敏感すぎるあまり、獲物に忍び寄る最中に、“サワッ”という風の音に驚いて狩りに失敗してしまうことも。

飼い猫も同じで、野生時代の鋭さは健在。小さな虫が動く音を察知できるほど優秀です。さらに、必要な音だけを聞き分ける“遮断装置”のような働きもあるといわれており、生活音は上手にスルーできる器用さももっています。

チャイムの音は小さめにしてあげて

耳をピンと立てるマンチカン
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
優れた聴力をもつネコ科動物ですが、想定外の音には弱いという一面も。不意に鳴るチャイム音や雷の音には思わず驚いてしまうなど、聴覚の鋭さが裏目に出てしまいます。猫の飼い主さんは、チャイム音を小さめに設定しておくなど対策をしてあげてくださいね。

並外れた聴力のヒミツは耳の“毛”にあり

イカ耳になるこはだくん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫の耳は、犬よりも高い音を聞き取ることができ、人の可聴域をはるかに超える超音波まで感知できます。また、耳の先の房毛や耳介(じかい)の細かい毛は、空気の振動を増幅し、とらえることで、わずかな高周波をも感じ取る“レーダー”のような役割を果たしています。さらには約180度回転できる左右の耳を、別々に動かして音の方向を正確に把握することも可能。動物界の中でも、とりわけ集音する能力に長けているのです。
驚異的な聴覚をもつ猫。そのぶん不意打ちの音には弱いので、対策できることはしてあげましょう。
お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳動物学者 日本動物科学研究所所長)
参考/「ねこのきもち」2025年10月号『そこもまた、彼らの魅力。 猫博士 今泉先生の 愛しきざんねん!なネコたち』
文/柏田ゆき
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
CATEGORY   猫と暮らす

UP DATE

関連するキーワード一覧

人気テーマ

あわせて読みたい!
「猫と暮らす」の新着記事

新着記事をもっと見る