猫と暮らす
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名刺交換みたいなもの? 猫同士の「くんくん」の意味
愛猫同士や野良猫同士などがお互いに“くんくん”としている姿を見たことはありませんか? 猫同士の“くんくん”には、どのような意味がかくされているのでしょうか。今回は“くんくん”に秘められた真実を哺乳動物科学者の今泉忠明先生に教えていただきました。
“くんくん”は名刺交換のようなもの
猫同士が鼻先をくっつけあって“くんくん”しているのは、人が顔を合わせて、「初めまして」や「こんにちは」と言葉を交わして名刺を交換するのと同じような行動になります。猫同士はニオイによってお互いの個性を認識しているため、ニオイを通して性別や相性が合うか、発情しているかなどの重要な情報を交換しているのです。さらにくわしい情報がほしいときは、鼻まわりだけでなく、首やわき腹、肛門のニオイをかいで調べることも。
動物病院から帰ってきた猫を、ほかの同居猫が執拗に“くんくん”している姿を見たことがある飼い主さんもいるでしょう。この行動は、「いつもと違うニオイがする。本当にいつも一緒にいる同居猫なのか?」と、猫の個別情報を徹底調査しているのです。
動物病院から帰ってきた猫を、ほかの同居猫が執拗に“くんくん”している姿を見たことがある飼い主さんもいるでしょう。この行動は、「いつもと違うニオイがする。本当にいつも一緒にいる同居猫なのか?」と、猫の個別情報を徹底調査しているのです。
発情期はニオイのキャッチボールに
猫は発情期になると、まずはメスのほうから発情ホルモンが分泌され、その分子をオスは嗅覚で感知しています。発情のニオイをふりまくことで、メスはオスに存在をアピールしているのです。
メスが発したニオイに誘発され、刺激を受けたオスは発情ホルモンを分泌して“くんくん”しながら出かけていきます。そして、オスが分泌した発情ホルモンをメスが“くんくん”とかぐことで、さらに発情が促されるのです。このようにニオイのキャッチボールが何度か繰り返され、メスは特定のオスと交尾に至ります。
最初のメスの発情から交尾までは約1ヶ月~1ヶ月半かかりますが、一度子猫を生んだ経験のある猫は、経験によっていいオスのかぎ分けが早くできるようになるため、もっと短い期間で交尾に入ることも。
メスが発したニオイに誘発され、刺激を受けたオスは発情ホルモンを分泌して“くんくん”しながら出かけていきます。そして、オスが分泌した発情ホルモンをメスが“くんくん”とかぐことで、さらに発情が促されるのです。このようにニオイのキャッチボールが何度か繰り返され、メスは特定のオスと交尾に至ります。
最初のメスの発情から交尾までは約1ヶ月~1ヶ月半かかりますが、一度子猫を生んだ経験のある猫は、経験によっていいオスのかぎ分けが早くできるようになるため、もっと短い期間で交尾に入ることも。
猫が鼻先でニオイをかぎ合うのは「敵ではない」という意味も含まれているようです。猫同士が“くんくん”としている姿を見かけたら「名刺交換をしているのかな?」なんてワクワクしてしまいますね。
お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳動物学者 日本動物科学研究所所長)
参考/「ねこのきもち」2023年9月号『嗅覚をめぐる、9つの真実 猫のくんくんのヒミツ』
文/山村晴美
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
参考/「ねこのきもち」2023年9月号『嗅覚をめぐる、9つの真実 猫のくんくんのヒミツ』
文/山村晴美
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
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