愛猫の爪切りはスムーズに行えていますか?「ねこのきもち作り隊」の読者271人へのアンケート(2023年9月実施)では、愛猫が嫌いなこととして、39.9%の飼い主さんから「爪切りされること」と回答がありました。
そこで今回は、猫が爪切りを嫌う理由と爪切り嫌いな猫への対策を、獣医師の田草川佳実先生に伺いました。
猫が爪切りを嫌う理由は?
猫の爪切りをするときは、猫が動かないように抱っこしたり、体をギュッと固定したりしがちです。猫はこのように拘束されて自由に逃げられない状況になると、強い不安を感じます。
また、過去の爪切りで血管や神経が通っているところを誤って切られた経験があると、痛みを思い出してしまうこともあるでしょう。猫のなかには爪切り器自体が怖く、見ただけで逃げてしまう場合も。
爪を出すときは足先を握りますが、猫にとって足先は非常に敏感な部位なので、握られることそのものが苦手な猫もいるようです。
爪切り嫌いな猫への対策
爪切りをするときの猫の基本体勢は、ひざの上で仰向け抱っこですが、このとき強く拘束しないように気をつけましょう。また、足先を軽く握る練習をふだんからしておくのもいいですね。
爪切り器自体を怖がるようなら、以下のような方法を取り入れて、猫に合ったスタイルを見つけてみてください。
おやつを与えながら2人体制で
おやつ係と爪切り係の2人態勢で行います。少しずつなめる液状のおやつだと、時間稼ぎになるでしょう。
バスタオルで顔を隠す
顔を含めて全身をバスタオルで包んだうえで、爪を切る足のみを出します。目隠しをすることで、猫の恐怖心を軽減できるでしょう。
室内での事故防止のためにも、愛猫の爪切りは欠かせません。ストレスをできるだけ軽減できるよう、愛猫に合わせた爪切りスタイルを見つけていきたいですね。
お話を伺った先生/田草川佳実先生(聖母坂どうぶつ病院副院長)
参考・写真/「ねこのきもち」2024年2月号『猫の日記念Part2 対策するためにも、理由を知ろう! 猫の嫌いなこと10』
イラスト/来迎純子
文/小林けい
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。