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【獣医師監修】猫のてんかん│症状と原因、治療法や対処法について解説
今回は、猫の「てんかん」について、症状や治療方法、発作の判断方法や危険性などをご紹介します。症状を事前に知ることは早期発見の確率を高め、最悪のケースを防ぐことにもつながります。てんかんへの正しい向き合い方を一緒に学んでいきましょう。
猫のてんかんとは、どういう病気?症状は?
精神的なストレスや天候なども、てんかんの発作に関係しているといわれており、なかには大きな音などの特定の刺激で、てんかんの発作が起きることもあります。
猫のてんかんは、大きく2つに分類することができます。
症候性てんかん
特発性てんかん
遺伝的要素が強いと考えられていますが、原因ははっきりしていません。上述した、天候や音、光、ストレスが発作の引き金となることがありますので、注意が必要です。
てんかん発作のとき、脳はどうなっている?
てんかん発作は「全身性発作(全般発作)」と「局所性発作(部分発作)」の2つに大別され、全身性発作は脳の全体が、局所性発作は脳の一部が異常な興奮状態になって起こります。
全身性発作は、全身に症状があらわれるのが特徴です。突然意識を失って体全体がけいれん・硬直する、全身に力が入らなくなる、手足をバタバタさせるといった症状のほか、よだれを垂らしたり、排尿や排便が起こったりすることもあります。
一方、局所性発作では、発作の起きた脳の部分に対応して、体の一部に発作が起こります。顔面のけいれんや一部の手足のけいれんなどが見られ、ほかにもハエ噛み行動や攻撃行動、口をモグモグしてよだれを垂らす、絶え間なく鳴き続けるなど、症状はさまざまです。
てんかん発作の前兆はあるの?
・いつもよりも多く水を飲む
・落ち着きがなく歩き回る
・不安げに飼い主さんを捜す
・過剰にグルーミングをする
また、毎回同じきっかけでてんかんを起こすような場合は、大きな音や光、カチャカチャとした金属音、遊びや激しい運動による興奮などが原因になることが多いようです。
猫によりきっかけは多様ですが、原因がわかれば予防につながる可能性があります。発作が起こる前の状況などを、できる限り覚えておくようにしましょう。
猫のてんかんの治療法は?
症候性てんかんの治療
特発性てんかんの治療
薬を飲ませる際は、処方された薬を用量どおりに与え、猫の様子を観察します。副作用などもあるため、猫の様子がおかしければすぐに獣医師に相談するようにしましょう。
なお、症状がよくなってきたからといって、独断で断薬するのはNGです。症状が重度に進行するおそれがあります。
死んでしまうことはあるの?
ただし、てんかんの発作のなかでもとくに何度も発作が起こる「群発発作」や「重積発作」では、脳へのダメージが大きく、ときには命にかかわることもあるので注意が必要です。
また、てんかん発作の際に高いところから落下する、喉に物を詰まらせて窒息してしまう、誤って水槽に落下し溺死してしまう、といったことで命にかかわる怪我をしてしまった例もあります。
もしかしててんかん発作?こんなときには要注意
愛猫がけいれんし始めたら…
けいれんの長さは、とても重要な情報です。できれば正確な時間を計測できるといいでしょう。いつもとは違う発作状況が続くときは、動物病院へすぐに連絡しましょう。近くの動物病院が緊急対応をしているかどうかなど、事前に確認しておくと安心です。
ほかにも、発作の日時や前兆の有無、発作中・発作後の様子、普通の状態に戻るまでにかかった時間も記録しておくといいでしょう。
少しでも変だなと感じたら動物病院へ!
監修/玉原智史先生(ひろ中央動物病院院長)
文/Yoko N
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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