これまで大丈夫だったからといって、これからも大丈夫とは限らないのが猫のケガや骨折です。今回は猫に多いケガや骨折の原因と対処法を解説。愛猫を危険から守るためには、いったいどんなことに気を付ければよいのでしょうか。
猫のケガ・骨折の発生原因
猫のケガの発生件数で多いものは?
全年齢および性別不明を含む猫6万7882匹を対象に行った調査によると、猫のケガや骨折の発生件数のなかで、最も多いのは外傷だとされています。外傷といっても人のように転んですりむいたり、包丁などの刃物で負傷したりということは少なく、猫同士のケンカによるものや飼い主さんの過剰なブラッシングで傷ついたケースがほとんどです。また、猫が違和感を覚えた箇所を自分で引っかいてしまったケースもあります。
外傷以外に多いものとは
熱傷や捻挫、熱中症、打撲など、猫に関するトラブルには外傷以外にもさまざまなものがあります。そのなかでも特に気を付けたいのが、交通事故やベランダなどの高所から落下することで起こる骨折です。どちらも骨と同時に内臓にダメージを受けることが多く、最悪の場合には命を失ってしまうことも考えられます。
これくらいなら大丈夫だろうという油断は禁物!
高いところからの落下や交通事故によって発生する骨折を防ぐためには、室内飼いを徹底し、猫の脱走対策を行うことが大切です。「このくらいなら大丈夫だろう」という油断が取り返しのつかない大けがを引き起こす場合もありますので、今一度猫の目線に立って身の回りの環境を見直すことをおすすめします。
ケガや骨折をさせないために確認したいこと
玄関からの飛び出し防止対策は万全か
室内飼いの猫にとって、外の世界には交通事故や外猫とのケンカなど、命をおびやかす危険がたくさん存在します。愛猫をこれらの危険から守るためには、玄関からの飛び出し防止対策を万全にすることが効果的です。飼い主さんが目を離したすきに猫が脱走しないよう、ドアの開閉時は絶対に玄関に近づけないようにするなどの工夫を行いましょう。
ベランダは猫を侵入させないための工夫が整っているか
残念ながら、猫のベランダからの落下事故は非常に多いです。ベランダに猫を侵入させないためには、網戸にストッパーを取り付けて開けられないよう工夫をするのがよいでしょう。また、たとえ猫が好んだとしても、ベランダに出すことは控えてください。
ケガや骨折は安全な環境を整えることで予防できる!
飼い猫のケガや骨折は、猫にとって安全な環境づくりを行うことで予防できます。今回紹介した内容を参考に、まずは玄関やベランダからの脱走防止対策がきちんとできているかをチェックするところから始めてみてはいかがでしょうか。
参考/「ねこのきもち」2017年12月号『データで見る 愛猫を守るためにできることが見えてくる! イマドキ猫の健康事情』(監修:聖母坂どうぶつ病院獣医師 鵜飼佳実先生)
文/子狸ぼん
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。