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猫にはO型がいない!? 猫の血液型や輸血にまつわる豆知識をご紹介

人や猫の命を支える「血」。とても大切なものでありながら、実は人と猫とでは異なる部分も多いのです。

そこで今回は、猫の血液型と輸血をテーマに、猫の「血」に関する知識を、獣医師の田草川佳実先生に教えていただきました。

O型は存在しない? 猫の血液型は3種類

キャットタワーでまるまるてんちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
人の血液型にはA・B・AB・O型の4種類があり、「ABO式」と呼ばれます。これに対して、猫の血液型はA・B・AB型の3種類で、「猫AB式」と呼ばれます。つまり、猫にO型は存在しないのです。

日本の猫ではA型が圧倒的多数で、B型は少数。AB型にいたっては非常に珍しく、獣医師でもほぼ出会うことがないほどです。また、人のような「Rh式(プラス・マイナス)」の分類はありません。

アメリカンショートヘアはほぼ100%A型

純血種では、猫種によって血液型に偏りが見られる場合があります。たとえば、アメリカンショートヘアはほぼ100%A型といわれ、シャムやオリエンタルショートヘアもA型が多いことがわかっています。

B型が比較的多く見られる猫種はブリティッシュショートヘア、デボンレックス、ペルシャ、スコティッシュフォールドなど。万一に備えて、愛猫の血液型を調べておくといいですね。

猫の輸血では、同じ血液型同士でも副反応が起こる?

こちらを見つめるみかんちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫が重度の貧血を起こしたときや、大量に出血したときなどに、命を救うための処置として輸血を行うことがあります。輸血の際は、同じ血液型同士でも副反応が起こる可能性があるため、注意が必要です。

事前にドナー猫(輸血する側)とレシピエント猫(輸血される側)の血液を少量採取して混ぜ合わせ、拒絶反応が起きないかをチェックする「クロスマッチ検査」(交差適合試験)を行い、副反応リスクを抑えます。

ドナーになれるのは若くて健康な猫のみ

ドナーになってもらう猫には、いくつかの条件があります。とくに重要なのは、若くて健康であること、輸血された経験がないこと、出産経験がないこと、血液でうつる感染症(猫免疫不全ウイルス感染症や猫白血病ウイルス感染症)にかかっていないことなど。

動物病院で飼っている猫にドナーになってもらう場合が多いですが、独自のドナー猫登録制度を設けている動物病院もあります。

猫の血にまつわるトピックス

ソファに座るマンチカン
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
最後に、猫の血にまつわるトピックスを集めました。

血圧

猫の正常血圧(収縮期血圧)は140mmHg以下。動物病院で測定すると緊張・興奮から高めに出やすくなりますが、持続して160mmHg以上だと高血圧症と診断され、180mmHg以上では網膜・腎臓・脳などに障害が起こるおそれがあります。

脈拍

猫の脈拍は人よりかなり速く、安静時でも1分間につき120〜180回ほど。脈拍は健康状態を知る重要な手がかりのひとつで、診察では聴診器で心拍を確認したり、内股にある股動脈で脈拍を測定したりします。

生理

メス猫の体は交尾後に排卵するしくみをもち、子宮内膜が周期的に肥厚・剥離することはありません。このため、人のような出血を伴う生理はないのです。
このように、人と猫では異なる部分も多い「血」。愛猫の健康にもかかわるため、正しい知識をつけておきましょう。
お話を伺った先生/田草川佳実先生(聖母坂どうぶつ病院副院長)
参考/「ねこのきもち」2026年8月号『血液型 輸血 貧血 雑学から健康のことまで 猫の血のはなし』
文/柏田ゆき
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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