マイペースで自由気ままなイメージがある猫も、ときにはイライラしてしまうことがあります。
今回は、「猫がイライラしているときに見せるサイン」について、ねこのきもち獣医師相談室の先生が解説。
なんと、ストレスが原因で病気につながる可能性もあるのだとか……!
猫がイライラしているときに見せる5つのサイン
猫はイライラすると、さまざまなしぐさで飼い主さんにサインを出しています。よく見られる5つのサインは、以下のとおりです。
① しっぽを小刻みに動かす
撫でられたりブラッシングをされている猫が、じっとしていても小刻みにしっぽを動かし始めることが。これは、「そろそろ飽きてきた」というサインです。
② 噛む
機嫌がよさそうに飼い主さんに構ってもらっていてる最中に、猫が突然噛むのは「もうやめて!」の合図でしょう。
③ 睨む
少し離れてじっと飼い主さんを睨む様子は、なにかに不満を感じているときによく見せます。
④ 体を入念に舐める
イライラを紛らわすために、いつもより入念に毛づくろいをすることがあります。
⑤ 急にご飯にがっつく
イライラを紛らわす方法として、イライラを感じた直後にガツガツとご飯を食べだすことがあります。
ストレスで病気になることも!?
さらに、イライラが続くとさまざまな症状が表れ、場合によっては病気を発症することも。代表的な病気には、以下のようなものがあります。
皮膚炎
気を紛らわせようとして体を舐め続けた結果、お腹などが部分的に脱毛し、炎症を起こすことが。
飼い主さんが気づきにくい部位は、発見が遅れることもあります。
膀胱炎
イライラが慢性的になると、ストレスが一因とされている「特発性膀胱炎」になる可能性があります。
膀胱炎にかかると、尿石症などほかの病気を引き起こすことも。
胃腸炎
イライラした状態が長時間続くと、胃や腸など消化器官のはたらきが低下します。その結果、頻繁に嘔吐や下痢を引き起こすことがあります。
猫カゼなどの感染症
イライラが原因で免疫力が低下することがあります。「猫カゼ」などのウイルスに感染したり、再発のきっかけになったりもします。
猫はイライラしているとき、飼い主さんにさまざまなサインを出しています。
飼い主さんは愛猫からの「イライラサイン」を見逃さないように、日頃から愛猫の様子をしっかり見てあげましょうね!
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
取材・文/雨宮カイ