猫も人と同じで、期待が大きいほど実現したときのうれしさが大きくなり、そのときの様子からもうれしさのレベルを判断することができます。また、本能的な欲求ほど叶ったときのよろこびが大きくなる傾向にあります。今回はよくあるシーンと共にうれしさをレベル別に紹介します!
猫はどのように「うれしい」気持ちを得るのか?
猫がうれしいと感じる初めての出来事は、母猫のミルクを飲めたとき。その後、母猫や飼い主さんにゴハンやスキンシップなどの要求をして叶ったり、狩りなどの自分の力でうまくいく成功体験を繰り返すことで「うれしい」という感情が続き、「いいこと」として覚えるようです。
次の章からは、猫の“うれしいレベル”を2から5に判定し、順にご紹介します!
うれしいレベル2〈パソコン作業中に……〉
パソコンで作業をしていると、作業出来なくなるほど愛猫が近づいてきて、飼い主さんの手が止まるとじっと見つめてくるなんてことがありますよね。
実はこの、猫が見つめるという行為は「要求」を意味します。この場合は自分に注目してほしいという要求が通って、得意げな気分になっているのだとか。その場に居続けるのであれば、よりそのうれしさを味わいたいのでしょう。
うれしいレベル2〈ふとんに突進して……〉
畳んであるふとんに入り込み、目をキラキラ輝かせながら何度も顔を出して遊んだり、疲れてそのまま寝てしまう、なんてことありませんか?
猫は興奮すると瞳孔が開きます。この場合は、まるで敵から身を隠しつつ様子をうかがう狩りの気分を楽しんでいるのでしょう。ふとんの心地いい感触を感じて眠ってしまうことから、対局のよろこびを一度に味わっているようですね。
うれしいレベル3〈帰宅を待ちわびて……〉
飼い主さんの帰宅時間が近づくと、愛猫が窓からジッと外を見て待っていたりしますよね。いざ帰宅すると、玄関まで出迎えてくれて甘えた声で鳴いたと思いきや、すぐ逃げてしまうというツンデレ振り……。
このような場合、飼い主さんの帰宅がわかる場所で待っていることから、「すぐ見つけたい」という思いが強いのですが、出迎えた瞬間がうれしさのピーク。会えたとたんすぐに気持ちが切り替わっているようです。
うれしいレベル4〈夜、寝る前に……〉
飼い主さんが「寝るよ」と愛猫に声をかけると、しっぽをピーンと立てて近づいてきて、なでると目を細める……こんなシーンもよくありますよね。
猫がしっぽを立てるのは、期待や甘えなどの意味があります。この場合、声をかけてもらったことのうれしさと、一緒に寝られる期待が入り混じり、しっぽをピーンと立てているのかも。なでられて目を細めている様子からもうれしい気持ちが表れていますね。
うれしいレベル5〈早朝にニャー!〉
朝早くに、愛猫がお気に入りのおもちゃやぬいぐるみをくわえてきて、「ニャー!」と鳴いて起こしてくることがありませんか? あまり早い時間だと飼い主さん的には大変ですが、おもちゃを投げると楽しそうにキャッチして振り回したり蹴ったり。そんな愛猫を見るとこちらも思わずほっこりしちゃいますよね。
朝一番におもちゃをくわえて飼い主さんのところへやってくる行動から、「起きたら何よりも先にしてほしい!」という期待の高さがうかがえます。また、おもちゃを振り回したり蹴ったりすることで、狩猟本能が満たされていることもわかります。ずっと待っていたぶん、うれしいレベルはMAXといえるでしょう。
猫の「うれしい」は、興奮したりテンションが上がったりすることだけではありません。猫は狩猟時代に単独で生活していたため、身の危険を感じず安心して過ごせる時間はとても貴重です。そのため、リラックスして過ごせることにも「うれしい」と感じているそう。つい当たり前に思いがちな日々の生活に、私たちも改めて感謝したいものですね。
参考/「ねこのきもち」2017年11月号『レベル別 期待する様子や喜ぶしぐさでわかる 猫の「うれしい!」を人にたとえてみたら…』(監修:哺乳動物学者 「ねこの博物館」館長 日本動物科学研究所所長 今泉忠明先生)
文/Richa
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。