猫と暮らす
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「あ、いま愛猫に見下されたかも…」 猫の態度が誤解を招きがちなワケ
「なんだかちょっと見下されている気がする……」
「絶対に私よりも自分のほうが偉いと思ってる!」
などなど……。
しかし、それは飼い主さんの誤解の可能性があるみたい! 今回、ねこのきもち獣医師相談室の先生が、くわしく解説します。
猫は「飼い主さんより自分のほうが偉い」と思うことがあるの?
もちろん、猫が人間に対して「自分のほうが偉い」と感じているかどうかも、本当のところはわかりません。
しかし、見られている飼い主さんの側としては……
愛猫が「自分(猫)のほうが、人間(飼い主)よりも偉いと思っている」
と誤解してしまう状況は、確かにあるようです。
ではなぜ、飼い主さんは愛猫の態度を、そのように誤解してしまうのか。その理由に迫ってみましょう。
愛猫に「見下されているかも」と思いがちな状況あるあるは……
たとえば、以下のような場合が考えられるかもしれませんね。
- 熱心に愛猫に話しかけている最中に、うるさそうに無視をされたり、目の前で退屈そうにあくびをされたりするとき。
- 愛猫に、目線の高い場所から文字通り「見下されて」いるとき。かつ、そのときの愛猫の雰囲気が冷静で冷ややかだった場合。
猫の「肉欲獣」としての本能的な6つの行動
そして、人間のペットとしてのんびり暮らしている猫にも、自分の力で狩りをして獲物を得る肉食獣としての本能は残っています。
精神的にも成熟した大人の猫が、本能的にすることがある行動には、大きく分けて以下の6つがあります。
※子猫はやみくもに行動するが、成猫の場合はそのときの気分によって反応が良かったり、悪かったりとムラがある。
②狩りをしないときには体をなるべく休めて、体力を温存しようとする。
③睡眠は浅く、少しの物音で目を覚まして起きることも多い。ただしその分、寝ている(もしくは休んでいる)時間は長い。
⑤群れないで単独行動をする(ただし、仲の良い猫同士であれば、互いに毛づくろいしたり、じゃれあったりするようなコミュニケーションはある)。
⑥雄でも雌でも自分の縄張りをもち、知らない相手が縄張りに入るとストレスを感じることもある。積極的に追い出そうと、相手を威嚇したりする場合も。
しかし、精神的にも成熟した大人の猫になると、このような本能的な行動をとる機会は子猫のときに比べると徐々に多くなります。
そして、それに応じて、飼い主さんとは少し離れた場所で自分だけで過ごす時間を持つようになる傾向もあるようです。
飼い主さんが誤解しやすい猫の態度を「猫の本能」から分析!
「上から目線で冷ややかに見られてる気がする」理由
しかし、愛猫がのんびり休みたいと思っているのに、やみくもに話しかけたりかまったりすれば、愛猫にとっては楽しいとはいえない状況になるでしょう。
こんなときに多くの猫がとりやすい行動は、まずは状況を見るために、そのままの姿勢で薄目を開けて周囲の状況を確認すること。
この行動に対して、飼い主さんは「上から目線で冷ややかに見られる」と感じてしまうのかもしれませんね。
「うるさそうに無視された気がする」理由
「目の前であくびをされてバカにされた感じがする」理由
飼い主さんは、せっかく話しかけたのに愛猫に相手にしてもらえず、寂しさを感じるかもしれませんが、決して飼い主さんのことを「バカにしている、見下している」わけではないのです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/sorami
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