警戒心が強い、臆病、繊細、注意深い、怖がり…。
とくに保護猫出身の場合、「神経質」な性格の猫は多いもの。
そのような性格の猫に接するときのコツを動物行動の専門家・加隈良枝先生に教えてもらいました。
警戒心が強い愛猫、いつかは懐いてくれる?
猫はもともと「警戒心の強い」動物です。とくに、生まれ育った環境で人との接触が少なかったり、嫌なことが多かったりした猫は、懐くのにとても時間がかかります。愛猫が嫌がることはできるだけ避ける、喜ぶことをたくさんするなどを心掛けていれば、少しずつ懐くようになる可能性はありますよ。
成猫になったら臆病に! これって大丈夫?
年を重ねるにつれ、性格が変わることはあります。好奇心が薄れ、新しいものに対しても興味より警戒が勝り、「臆病」になる猫も。ただ、実際に怖いことがあり、恐怖心を抱くようになった可能性もあります。原因に心当たりがあるなら取り除いてあげたいですね。
繊細な愛猫に注意をすると落ち込む様子。どう接するのがベスト?
飼い主さんに怒られると、落ち込むというより、猫は飼い主さんを怖がります。「繊細」ならとくに、イタズラをしてから怒るのではなく、する前に大きな音で気をそらしたり、はなからイタズラができないようにするなどの環境をつくりましょう。
注意深い愛猫は抱っこも苦手。もう諦めるべき?
猫は拘束を嫌うので、「注意深い」性格なら、抱っこは苦手なままかもしれません。無理に抱っこをしようとするとストレスになることも。飼い主さんとの信頼関係も壊れてしまうので、まずはちょっとだけ背中に触るといったことから、時間をかけて練習しましょう。
家のそばを車が通るだけで唸るほど怖がりな愛猫。一生このまま?
「怖がり」な性格をすぐに直すのは難しいもの。苦手なものを極力遠ざけるほか、少しずつ時間をかけて慣れてもらうしかないでしょう。車の音を聞かせないようにするのは難しいですが、まずは家の中の道路から一番遠いところに隠れられる場所をつくってみて。
参考/「ねこのきもち」2019年12月号『猫の性格を解き明かす 25のQ&A』(監修:帝京科学大学生命環境学部アニマルサイエンス学科准教授 加隈良枝先生)
文/SAY
撮影/後藤さくら、小森正孝
※この記事で使用している画像はねこのきもち2019年12月号『猫の性格を解き明かす 25のQ&A』に掲載されているものです。