愛猫がひなたぼっこしている姿って、なんだか和みますよね♪
でも、その様子を見ている飼い主さんたちから「ねこのきもち」に、猫のひなたぼっこにまつわる疑問が多数寄せられました。
その中でも多かった5つ疑問を、哺乳動物学者の今泉忠明先生と、東京都杉並区にあるモノカどうぶつ病院院長の小林清佳先生が解説!
Q.1 紫外線の浴び過ぎには、猫も注意すべき?
画像/「ねこのきもち」2018年3月号
(神奈川県 ショパンくん<オス・1才/左> マルメちゃん<メス・1才/右>)
A. ガラス越しなら、それほど気にしなくてもいいでしょう。
「『紫外線は有害』とよく耳にするようになったので、心配になる気持ちはわかりますが、猫にとって紫外線はメリットがいっぱい! 屋内のガラス越しであれば、心配しすぎることはないでしょう」(今泉)
皮膚が弱い猫や白い猫は注意してあげて!
「中には皮膚に紫外線の影響を受けやすい猫も。皮膚が弱い猫や紫外線から皮膚を守るメラニン色素が少ない白猫、白い毛が入る猫に多く、毛が薄い耳の先端の皮膚などに炎症を起こすことが。
皮膚に異常が起こったら、悪化しないためにもすぐに獣医師に相談して、対処方法を考えましょう」(小林)
Q.2 猫が太陽の光を直接見ても大丈夫?
画像/「ねこのきもち」2018年3月号
(愛知県 新井レイくん<オス・4才/アメリカンショートヘアー>)
A. 猫は瞳孔に入る光の量を自ら調節できるので、心配し過ぎることはないでしょう。
「猫は明るい光が苦手で、日中は瞳孔を小さくすることで、目に光が入り過ぎないように調節しています。ですから、目が悪くなるということは考えにくいです」(今泉)
Q.3 ひなたぼっこのせいで、熱中症や脱水症が心配…。大丈夫なの?
画像/「ねこのきもち」2018年3月号
(京都府 辻井シンバくん<オス・2カ月/メインクーン/左下> ミルちゃん<メス・2才/セルカークレックス/右下)
A. 健康な猫で、自由に移動できる環境であれば大丈夫でしょう。
「健康な猫であれば、自ら涼める場所に移動したり、自ら水を飲みに行ったりできます。しかし、ずっと日光が当たり続ける狭い場所に閉じ込められると、熱中症や脱水症の危険も」(今泉)
高齢の猫や寝たきりの猫は必ず見守って!
「動きの鈍い高齢の猫や寝たきりの猫は、熱中症や脱水症が心配です。ですが、ひなたぼっこをさせることはとてもいいこと! 飼い主さんが見守りながら、1日数分は日光に当ててあげて」(小林)
Q.4 ひなたぼっこ中の愛猫を触ると熱いことが…。毛が燃えたりしないの?
画像/「ねこのきもち」2018年3月号
A. 「太陽の光で猫の毛が燃えた」という話は聞いたことがありません。
「黒猫の場合、光を吸収しやすいので熱くなる傾向にあるようですが、熱さを感じれば猫はその場から逃げます。燃えることはまずないでしょう」(今泉)
Q.5 人と同じように、日焼けで毛が色あせたりしないの?
画像/「ねこのきもち」2018年3月号
(京都府 児島小鉄くん<オス・2才/スコティッシュフォールド>)
A. 色あせますが、猫の毛は生え変わるので問題ないでしょう。
「人の髪の毛と同様、猫の毛も日焼けして色あせます。とくに黒い猫の毛は赤くなりやすい傾向に。ですが、猫の毛は生え変わるので心配することはないでしょう」(今泉)
先生たちが解説してくれた、猫のひなたぼっこにまつわる5つの疑問。飼い主さんは、ぜひ知識として覚えておいてくださいね♪
参考/「ねこのきもち」2018年3月号『気持ちイイだけじゃない イイコトいっぱい ポカポカひなたぼっこ』
(監修:哺乳動物学者、「ねこの博物館」館長 今泉忠明先生)
文/雨宮カイ