寒い冬から暖かい春へと季節が移り変わる時期は、寒暖差が激しく猫もストレスを感じる傾向にあるようです。
そのため、体の不調はもちろん、自律神経の乱れから心が不安定になる猫も。
今回は、猫の不安定な心を落ち着かせてあげるために役立つマッサージ法をご紹介します。
マッサージをする前にここを確認!
マッサージは、猫が興奮しているときではなく、リラックスしているときに行ってください。また、寝ているときや食後すぐも避けるようにしましょう。
猫がのんびりとくつろいでいるときや、自分から飼い主さんに甘えてすり寄ってきたときが適しています。マッサージ前に顔や体を優しくなでてあげると、猫はよりリラックスしやすくなりますよ。
マッサージをする強さは「少し物足りないかも」程度を心掛けてください。人が「痛気持ちいい」と感じる強さは猫にはNGです。
また、それぞれのマッサージの回数は、10回を目安に行いましょう。猫が慣れてきて気持ちよさそうな様子なら、20~30回まで続けてもOKです。
次の章からは、猫の不調の内容別に適したマッサージ法をご紹介します。
①夜中しつこく鳴くときはどうしたらいいの?
猫は夜行性の動物です。しかし、春先に夜鳴きが激しくなる場合には、精神を落ち着かせるツボを刺激してみましょう。安眠を促すことができます。
方法 頭に人差し指・中指・薬指を当て軽く叩く
頭頂部には精神状態を落ち着かせ、頭をスッキリさせるツボがあります。ここを刺激すると夜に興奮することなく、安眠につなげられるでしょう。ブラシで軽く叩いてもOKですよ。
②同じ部位をなめ続けて脱毛するときはどうしたらいいの?
強いストレスを感じると、猫は体の一部をなめ続けることがあります。そんなときは、脇腹にある被毛の健康につながるツボを刺激して、予防と発毛を促すといいでしょう。
方法1 脱毛しやすい側を首からお尻に向け、人差し指と中指で円を描きながらさする
なめ過ぎ脱毛は左半身か右半身、どちらか限定で起きやすいものです。脱毛しやすい側の脇腹を刺激すると筋肉がほぐれることで血流がよくなり、予防に効果的です!
方法2 脱毛箇所のまわりを人差し指・中指・薬指で円を描きながらさする
すでに毛が抜けていたら、その皮膚のまわりを指でさすりましょう。ほどよく刺激され発毛促進につながります。
③ソワソワして外に出たがるときはどうしたらいいの?
春先はノラ猫の発情した声が聞こえて、飼い猫もソワソワしがちです。肉球のツボを刺激して、興奮を抑えましょう。
方法 前足の真ん中の肉球に親指を当て、軽く押す
前足の真ん中にある大きな肉球のツボには、興奮を抑える効果が。前足を触られるのが苦手な猫も多いので、ウトウトしているときなどに前足を軽く握るようにモミモミしましょう。
④スプレー行為をされてしまうときはどうしたらいいの?
日照時間が長くなり始める春先は、発情シーズンです。去勢・避妊をしている猫でも性衝動を起こすことが。内股にあるツボを刺激し、ホルモンバランスを整えましょう。
方法 内股に親指を置き軽く押す
内股にあるくぼみにツボがあります。ここを軽く押すと、ホルモンバランスの崩れを調節できます。発情のような甲高い声で鳴くメスにも効果的。お腹を出してウトウトしているときが狙い目です。
⑤同居猫と険悪なムードになるときはどうしたらいいの?
なんとなくイライラして、同居猫に八つ当たりをしてしまう場合も。そんなときは、肋骨にあるツボを刺激してリラックスさせましょう。
方法 左右の肋骨を4本指で円を描くようにさする
肋骨には精神をリラックスさせるツボがあり、やさしくさすることでイライラが緩和されるでしょう。左右の親指は背骨に当て、4本指で皮膚を動かすような感じで行います。
寒暖差にストレスを感じ、心が不安定になることもあるほど、猫はストレスに弱い動物です。
マッサージはコミュニケーションにもなりますので、猫の様子をよく見ながらマッサージをうまく利用して、安定した精神状態を保ってあげましょう。
参考/「ねこのきもち」2017年3月号『春先の不調に負けない体に!スプリングマッサージ』(監修:「アニマル・ケアサロン FLOLA」医院長 日本ペットマッサージ協会理事 中桐由貴先生)
文/gyo
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。