「猫はマイペース」など、よく聞く猫のイメージが誰にでもあるでしょう。でも実際は違っているかも!? 今回はそんな猫の生態に対する思い込みの「ホントのところ」をご紹介します。
飼い猫は家出しないってホント?
イラスト/カツヤマケイコ
飼い主を捨てて野生化してしまうことがあります
猫によってはまるで出家するかのように、快適な飼い猫環境を捨てて野山で生活することも。野山では小動物をハンティングする生活をします。そのうち野生化すると、性格はどう猛に、目つきは鋭くなり、飼い主でさえも見てわからなくなるほどに大きく変化します。
飼い猫も“自立”しているってホント?
イラスト/カツヤマケイコ
“母親”である飼い主さんから“子離れ”しないのが原因
本来、成長したオスの猫は住んでいるエリアから母親に追い出されます。しかし飼い猫の場合、母親代わりである飼い主さんから追い出されることはないので、子猫の気分のまま甘えん坊に成長してしまうことが多いようです。
飼い猫は空気が読めないってホント?
イラスト/カツヤマケイコ
人よりも鋭い感覚で変化を察知できる
飼い猫は野生ネコより鈍感だと思われがち。しかし、嗅覚や聴覚などが人よりも優れているので、人が見過ごしがちな些細な変化に気が付いています。たとえば飼い主さんの声のトーンがいつもより低いと、「今は近付かないほうがいいかも」などと判断している可能性があります。
猫は“食通”ってホント?
イラスト/カツヤマケイコ
人よりも味覚が発達していないから
猫は食べ物の好き嫌いが激しいことで有名ですが、じつは人と比べるとそれほど味覚が発達していません。嗅覚が優れているので、食べ物の味よりもニオイで食べられるかどうかの判断をします。また子猫時代の食事の経験も好き嫌いの原因になっているようです。
昔は “ねこまんま”で充分だったってホント?
イラスト/カツヤマケイコ
米に含まれるデンプンを消化・吸収しにくい
猫は、米や麦に含まれるデンプンを消化、吸収する能力が低いといわれています。したがって、ご飯に味噌汁をかけたいわゆる「ねこまんま」は、味噌汁のダシの香りによって食べられるものだと判断しているだけ。味噌汁も塩分があるので、あまりよい食事とはいえません。
ちゃんと知っているようで、意外と思い込みが多い猫の生態。猫によって個体差があるので、愛猫の行動などを気にしてみても楽しいかもしれませんね。
参考/「ねこのきもち」2017年4月号『猫への思い込みを“校閲(チェック)”します』
(監修:西南学院大学人間科学部准教授 山根明弘先生)
文/浪坂一
イラスト/カツヤマケイコ
※この記事で使用している画像は2017年4月号「猫への思い込みを“校閲(チェック)”します」に掲載されているものです。