猫のウンチは消化管の健康状態を教えてくれるバロメーターです。ウンチを望ましい状態に保つことが、猫の健康につながります。いつものお世話の中で、いいウンチをつくり猫の健康を守るために、飼い主さんができることをご紹介します。
いいウンチは猫が健康な証拠
回数や柔らかさ、色など、猫のウンチをよく観察することで、猫の体調をいち早く把握することができ、病気の早期発見にもつながります。
排せつしたてのときにツヤがあり、トイレ砂が付着するくらいの適度な柔らかさで、普段食べているフードと同じかやや濃いくらいの色をしているのが、猫のいいウンチです。
猫のウンチに、毛づくろいで飲み込みやすい毛以外の異物が混入している場合や、血がついている場合は要注意です。回数や時間には個体差がありますが、いつもの回数・時間と違う場合には下痢や便秘などの不調がある可能性も考えられます。
たっぷりの水分補給が大切
猫のウンチを適度に柔らかくツヤのある「いいウンチ」にするために、まず大切なのが水分です。いつでもたっぷりと水分補給ができるように、水飲みボウルを設置する場所を増やすなどの工夫をしましょう。
水をあまり飲まない猫の場合には、食事をドライフードではなくウエットフードにするなど、食べ物からも水分を補給できるような工夫が必要です。
適度な運動で腸も健康に
いいウンチをつくるためには、猫の腸の健康状態を保つことが大切です。運動不足や肥満は腸の働きを鈍くしてしまうので、適度な運動を継続的に行う必要があるでしょう。
飼い主さんが一緒に遊んであげたり、普段から上下運動ができるようにキャットタワーを設置したりするなど、猫が運動不足にならない環境づくりを心がけましょう。
冷えから守って免疫力アップ
猫は寒さが苦手な動物で、体が冷えてしまうとストレスから免疫力が低下し、腸内環境も悪くなってしまいます。猫の体が冷えないように、暖かい部屋に猫の居場所をつくったり、寝床に毛布を入れたりといった工夫をしてあげましょう。
ワクチン接種による病気の予防も忘れずに
感染症にかかると、胃腸炎を起こすことにより下痢や血便などの症状が出ることがあります。重篤な症状を引き起こす病気のリスクを減らすためにも、定期的にワクチン接種を受けさせることはとても重要です。
しっかり観察して猫の健康を保とう
猫が暮らす環境を整える工夫によって、猫の体を健康に保ち、いいウンチをつくってあげることができます。これらの工夫を継続しながら、猫のウンチに異変がないかしっかりと観察しましょう!
参考/「ねこのきもち」2018年5月号『自宅でできるチェック 楽しくお勉強 ウンチオシッコドリルやってみよう!』(監修:王子ペットクリニック院長 重本仁先生)
文/くら
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。