「愛猫が嫌がって抱っこできない……」こんな悩みを抱えている飼い主さんも多いのではないでしょうか? その原因、じつは飼い主さんにあるのかも?
今回は抱っこが苦手な猫でも嫌がりにくい基本的な抱っこの仕方をご紹介します。
1 両手で猫を持ち上げる
猫の両脇から、左右の親指と人差し指で肩甲骨を、薬指と小指で前足の付け根をはさんで持ち上げます(下写真)。もしくは、お腹側から前足の付け根に一方の手を添え、首の後ろをつまんで持ち上げてもOK(下写真)。胸周りをつかむと、両手で胸を圧迫してしまうのでNGです。
薬指と小指で猫の前足の付け根をはさむ
首の後ろをつまんで持ち上げてもOK
胸まわりをつかんで持ち上げるのはNG
2 猫をひざにのせ、前足の下からお尻の下へ腕をまわす
持ち上げたら、猫をひざの上に横向きにのせます。持ち上げられた状態が短いほど、猫が嫌がらず抱っこが成功しやすいので、素早くのせることがポイント。ひざの上にのせたら、猫の頭側にある自分の腕を、猫の前足の下からお尻の方へまわしましょう。二の腕のあたりに猫をもたれさせ、もう片方の手は猫の胸のあたりに添えて。
3 お尻をしっかり抱えて猫の体を引き寄せる
お尻を片方の手のひらで包むようにしっかり抱え、猫の体を自分のほうに引き寄せたら抱っこ成功! 猫が腕から抜けてしまわないよう、もう片方の手は猫の胸に添えて。猫は体や顔の向きを変えられて安心、快適♪
猫が体の向きを変えられる
下りそうになっても、あきらめないで!
抱っこできたと思うといつもすぐに下りられて……を繰り返していては、いつまでたってもゆっくり抱っこできるようになりません。あきらめず、腕の中にとどまらせる工夫を。
あらためて体を引き寄せて、"抱っこしなおし"
猫の体を引き寄せていた腕を一瞬ゆるめてから、あらためて引き寄せて。体勢が整うことで、猫が落ち着くことも。
胸のあたりを軽くおさえて「STOP」!
腕を抜けて前方へ下りようとしたとき、胸に添えた手に軽く力を入れれば、猫は前に出られず「STOP!」の合図に。猫がとどまり、そのまま安定することも。
今回紹介した抱っこの仕方は、猫が自分で伏せている体勢に近く、無理がないので、猫に体に負担がかからないのが特徴です。猫が“好きなパーフェクト”な抱っこを目指して試してみてください。
参考/ねこのきもち2019年10月号『パーフェクト抱っこできるようになりたい』(監修:アニマル・ケアサロンFLORA院長 日本ペットマッサージ協会理事 中桐由貴先生)
文/浪坂一
撮影/中川文作
※この記事で使用している画像は2019年10月号『パーフェクト抱っこできるようになりたい』に掲載されているものです。