猫と暮らす
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猫アレルギーの予防&対策になる7つの「お世話」と「接し方」のポイント
基本は「こまめなブラッシング」
雑誌『ねこのきもち』2018年4月号の特集によると、猫のアレルゲンは主に猫の唾液や皮脂腺、排泄物などに含まれ、毛づくろいによって毛にも多く付着するそうです。
それを取り除くには、こまめにブラッシングするのが基本。猫の皮膚を傷めないよう、やさしく行ってください。
ブラッシングでは猫の毛が大量に抜けるので、猫アレルギーを持っていない家族やトリマーさんなどプロにお願いするのがおすすめ。やむを得ず自分で行う際は、薬を服用したりマスクを着用したりして行いましょう。
月に1回はシャンプーを
ただし、猫が皮膚病にかかっている場合は、獣医師の指示に従い行ってください。また、食欲、排泄物や皮膚など猫の状態に少しでも違和感があったら、シャンプーは延期しましょう。
次に、上手にシャンプーを行うポイントと手順をご紹介します。
最初に「水慣れ度」をチェック
スポンジにお湯を含ませて猫の背中にやさしくかけ、「水慣れ度」をチェックしましょう。
水に濡れることが全然平気で、抵抗はするけれど体を押さえることができる程度であれば、シャンプーして大丈夫という目安です。
シャンプー前に準備すること
飼い主さんは猫が暴れてもケガをしないよう、手足が隠れる服を着るのがおすすめ。胸まで覆うエプロンも用意すると、濡れた猫を乾かす際に活躍します。
シャンプー直前には、次の3点を忘れずに行いましょうね。
・ブラッシングして毛のもつれをほぐしたり、浮いている抜け毛を取り除く
・猫が暴れて人がケガをしないように猫の爪を切っておく
・脱走防止のために窓や扉は閉めておく
手順1:背中→お腹の順で濡らす(所要時間:約2〜3分)
シャワーヘッドを体に当てると水の音やしぶきが出にくくなるので、猫が嫌がりにくいです。
次に前足を持ち上げて、お腹にお湯をかけましょう。猫を壁や浴槽に寄せて行うと、動きを制限しやすいです。
手順2:シャンプー〜すすぎ(所要時間:約15分)
①シャンプーは背中からつける
②濡らすときと同じ要領で、しっかり泡を洗い流す
リンスをする場合は、この後、希釈したリンスを体全体にかけて10秒ほど置いて軽くすすぎます。
手順3:乾かす(所要時間:短毛 約30分/長毛 約40分)
①足やしっぽの水分を軽く絞る
タオルで拭く前に、まずお風呂場でだいたいの水気を切っておきます。足やしっぽを、付け根から先に向かって軽く握って絞ります。
②タオルドライは2回
③ドライヤーは根元からしっかり風を当てて
ドライヤーは一番弱風(静音)のモードを選び、温度設定ができる場合は低めに設定するといいでしょう。ブラシと手を使いながら被毛をかき分けて、根元から風を当てるように乾かします。
毛玉予防や毛艶をよくするためにも、あればブラッシングスプレーをかけながら乾かしてもいいですね。
濡らしたタオルで猫の体を拭くだけでも、猫のアレルゲン軽減につながるようなので、猫に無理強いは決してしないでくださいね。また、水のいらないシャンプーを使うのも良さそうです!
次は、猫と接する時に人ができる工夫をご紹介します。
処方された薬を飲もう
長袖、長ズボンで肌をガード
マスクを着用して
こまめに毛を取り除こう
寝室に入れないようにする
ですから、寝る際には愛猫を寝室に入れないようにして。
ちなみに私も猫アレルギーを持っていて猫2匹と暮らしていますが、薬で症状をほとんど抑えられているので、対策はブラッシングをこまめにする程度。それで一緒の布団で寝ることもできています。
ただ、アレルギー症状や反応の度合いは、個人差が大きいもの。自分に合う方法や程度を見つけることが、快適に暮らすためにとても重要だと思いました。
次回は、「ねこのきもちWEB MAGAZINE」に寄せられた猫アレルギーに関する疑問を特集。国立病院機構相模原病院臨床研究センター 副センター長・海老澤元宏先生と、東京猫医療センター院長・服部幸先生にお答えいただきます。
参考/「ねこのきもち」2017年8月号『トライするなら今です!メリットいっぱい サマーシャンプーしちゃお★』
(監修:ちば愛犬動物フラワー学園講師 花島秀俊先生)

猫専門病院 東京猫医療センター院長
北里大学獣医学部卒業。2005年よりSyuSyu CAT Clinic院長を務める。
2006年にアメリカの猫専門病院 Alamo Feline HealthCenterにて研修プログラム修了。
2012年、東京猫医療センターを開院。2014年より「JSFM(ねこ医学会)理事。
『猫を極める本 猫の解剖から猫にやさしい病院づくりまで 』(インターズー刊)他、著書多数。
文/かきの木のりみ(ライター)
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