猫と暮らす
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ケケケと鳴く、寝言をいう…猫が見せる「怪奇行動」のホントの理由
愛猫のしぐさや行動を見ていて、「なんて不思議な行動をしているのだろう」と、疑問に思ったことはないでしょうか? 一見ナゾめいている行動も、じつは猫にとっては単純な理由だったのです。
この記事では、「怪奇行動」に見える猫の行動の実例5つを紹介。その行動の本当の理由とはなんなのか…くわしく見ていきましょう!
①遠くにいる鳥を見て「ケケケ」と鳴く→獲物を見つけて狩りをしているつもり

猫が遠くにいる鳥を見ているときや、じゃらしおもちゃで遊んでいるときなどに、「ケケケ」と鳴いているのを見たことがある人もいるでしょう。どんな心理なのか、気になりますよね。
本来、猫は狩猟動物です。猫は獲物となりそうなものを見たとき、狩りを想像して興奮することによって、独特の声で鳴くといわれています。
この鳴き声は「クラッキング」と呼ばれ、実際に歯を噛み合わせている音が出ていることも。「ケケケ」と鳴くのは、猫の本能的な行動だったのです。
②毛布の上でふみふみする→母乳を飲んでいた子猫時代の行動の名残

猫が毛布などの上でふみふみしている光景を見たことがある人も多いのではないでしょうか? 猫が毛布などの上で前足を交互に動かすのは、母猫のおっぱいを押してお乳を飲む行動の名残なのです。
本来、このふみふみは成長とともに見られなくなりますが、飼い主さんを母猫のように慕っていつまでも子猫気分が残っている飼い猫の場合に、こうした行動をするといわれています。ふみふみは、子猫時代の名残だったのですね。
③寝言をいっているときがある→猫もなんらかの夢を見ているのかも

人が夢を見るときは、まぶたの下で眼球が動いています。じつは猫も睡眠時に、人と同様に眼球が動くときがあることがわかっており、猫も夢を見ると考えられています。
「本能的な欲望の表れ」といわれる夢。猫も寝言をいっていることもあるようですが、きっと楽しい夢を見て、思わず声が出てしまったのかもしれませんね。
④窓の外をずっと見ていることがある→人には聞こえない音をキャッチ!

猫がどこか一点を見つめているとき、じつは音に注意を向けていることが多いです。猫の聴覚は非常に発達しているため、ネズミや昆虫などが動く音もキャッチできるんです!
窓の外をずっと見つめる猫の姿を見たことがある人もいるかもしれませんが、おそらく窓の向こうから聞こえる音に「獲物がいるかも!」と、意識を集中しているのかも。これも、猫の本能的な行動です。
⑤猫がJ-POPに激ハマり…!?→猫は心地よかったときに聞いていた音を好む

猫は「高い音に本能的に快感を覚える」と考えられており、「高周波音を多く含むモーツァルトの音楽を猫が好む」といわれるのも、そのためです。ただ、なかにはJ-POPのほうが好みだ、という猫もいるようです。
おそらく、飼い主さんに撫でられたりしていたときに、BGMでJ-POPが流れていることが多かったのかもしれません。猫は、「心地いいときに聞いていた音を好む」傾向があるのです。

ナゾのように見えていた猫の行動も、じつは単純だったとわかりますよね。本能的な欲求や後天的に学んだ習性などが、猫の行動に関係しているのです。
猫が不思議な行動をしているとき、猫本来の生き方や人の行動に置き換えて考えてみると、ナゾが解けるかもしれませんよ!
参考/「ねこのきもち」2020年7月号『ナゾのヒントは、「ネコごころ」にアリ。猫の怪奇行動エピソード FILE』(監修:哺乳動物学者、日本動物科学研究所所長 今泉忠明先生)
イラスト/ナカオテッペイ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
文/sorami
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