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ケガした子猫を保護。里親を探すつもりが病院で診察券を作ったことで芽生えた『飼い主の自覚』

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2020年6月。激しい雨が降り、雷鳴がとどろいていたある夜。家の中にいたまくまくさんのお母さんが外から聞こえる猫の鳴き声に気付き、見に行ってみると、車の下にけがをした生後1、2か月の子猫が横たわっていました。前足が動かず、立てません。首元は血で染まっていました。まくまくさん家は、急遽子猫を保護することにしました。

咬み傷があり、前足が動かなかったさくらちゃん

家族と一緒に初めての子猫の世話と看病…腰を痛めても這って続行! 

トイレの砂を替えてもらって喜ぶさくらちゃん

夜間に診察してくれる病院が近くになかったため、ひとまずコンビニでウェットフードを買いました。でも、子猫は見向きもしないし、一晩中鳴きっぱなし。心配したまくまくさんは、朝一で病院に駆け込み、出勤したばかりの看護師に「(子猫が)死んでしまいそうです!」と助けを求めました。

獣医師の診察によると、子猫には何かに咬まれた傷が2か所ありましたが、「前足が動く可能性はある」と言われ、飲み薬による治療をすることになりました。病院ではご飯も出してくれ、目の前に差し出されたご飯に子猫はガツッと食らいつき、獣医師からは「生きる気力があるね」と言われたそう。まくまくさんは、ついさっき「死んでしまいそうです!」と言ってしまった手前、なんとも言えない気分になったといいます(笑)。

猫を飼ったことがなかったまくまくさんは、いきなり怪我をした子猫のお世話という、かなりハードルの高い“任務”に当たることになりました。薬はご飯に混ぜればいいので、さほど難しくはありませんでした。しかし、子猫の前足が立たないので、まくまくさんは床にうずくまって土下座するような体勢で支え、ご家族がご飯をあげるという2人体制という大掛かりなもの。 子猫は威勢がよく、後ろ足で前進しようとしたり、身体をねじったりするのです。(けがをしていることを考えれば喜ばしいこと!?)

朝・昼・晩と家族全員で協力し合い、なんとかご飯をあげていましたが、まくまくさんは連日の無理な体勢により腰を痛め、床を這いながら移動して夜中にご飯をあげることもあったといいます。

排泄については、保護した当時からちゃんと自分でできてはいたのですが、うんちまみれになってしまうことも多く、暴れる子猫を必死にきれいに拭いていたのだとか。けがをしているため、お風呂には入れられませんでした。

家族一丸となってこんなに一生懸命お世話をしてきましたが、実はまくまくさん、猫アレルギーなのです。元気になったら里親さんを探そうと思い、お世話をしながらSNSで里親さんの募集をかけていました。

名前入りの診察券を見た瞬間に芽生えた「飼い主」と「うちのコ」の自覚

正式に「うちのコ」になったさくらちゃん&作ってもらった診察券

まくまくさんと家族の献身的な看病のおかげで子猫は元気になり、前足が動くような兆しも見え始めたころ、まさかな事態が起こります。子猫の 容態が急変し入院。覚悟が必要とまで言われる状態に陥りました。ショックを受けて帰宅したまくまくさんは、ふと思ったのです。「治療やご飯をあげるために抱いたり支えたりはした。でも、お腹の中に寄生虫がいるからタオル越しだったし、スキンシップの意味を込めてあのコを抱きしめたことがあっただろうか」と。「このまま失ってしまうのだろうか」と激しく後悔します。

それから毎日、病院に足を運びました。子猫はずっとぐったりと寝ており、食欲もなく、心配する日々が続きました。しかし、なんとか持ちこたえ、晴れて退院できることになりました。もう、その時には子猫はまくまくさんにとって失えない家族になっていました。

最初は「飼わない」予定だったので紙きれだった診察券が、「飼う」ことを病院に伝えてから、カードの診察券になりました。まくまくさんは、「さくら」と名前が記された診察券を見て、「このコはうちのコだ!」と思ったそうです。

以前飼っていたうさぎも同じカードを持っており、うさぎが作ってもらった時は特に意識はしませんでした。なぜなら、病院に行く前から「うちのコ」であり、当たり前のことだったから。

でも、さくらちゃんにとっては「その当たり前が今までなかったんだ」とまくまくさんは気付かされます。「カードができたらなんだかハッとしました。うちのコとして地に足が着いたというような。名字も付いて、戸籍のように見えたのかもしれません」と振り返ります。

退院後、また一から築いたさくらちゃんとの関係

まくまくさんを忘れてしまったらしい(笑)、退院後のさくらちゃん

さくらちゃんの容態が悪化した時、「スキンシップを取ったことがなかった」と後悔していたまくまくさん。その後、さくらちゃんとの関係は?

入院前はまくまくさんに懐きつつあったさくらちゃんは、なんと入院中にすっかりまくまくさんとの生活を忘れてしまい、退院後は「誰、アンタ?」という態度だったそうです(涙)。

しかし、遊んであげると楽しそうで、かと言ってそれがまくまくさんに「懐いている」のか、実感が湧くまでにはしばらく時間がかかりました。それでもいつからか、「さくらは私のこと、大好きだろう」と思えるようになったといいます。

冬はくっついてきて、一緒に寝ています。さくらちゃんがまくまくさんで「暖を取ってる説」もありますが、「大好きだからくっついているに違いない」と思うことにしているとか(笑)。

今では家族の中でさくらちゃんがすっかり中心になっており、網戸が破れては危険だからと補強し、障子を破かれては貼り替え、押入れの中の断捨離をしてさくらちゃんの遊び場にするなど、まくまくさん曰く、「甘やかしすぎた気がすごくします」とのこと。

さくらちゃんはリラックスを通り越して、自由奔放にわがままいっぱいに過ごしているそうです。

以前、猫に触れてかぶれるという大変な経験をしたまくまくさんですが、幸いにもさくらちゃんに対して猫アレルギーは出ていないといいます。これからも思う存分、スキンシップが取れそうですね!

写真提供・取材協力/まくまくさん(福島県)
Instagram(@maku1019)
取材・文/賀来 比呂美

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