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震災後に見つけた「里親募集の貼紙」を前に後悔したくないと決意!迎えた2匹の猫に、反抗期の息子たちの笑顔も増える

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震災時は母猫のお腹の中に!?ゆゆちゃん(左)&りりちゃん(右)

何年経ってもだれもが忘れることのできないあの日のこと。2011年3月11日、東日本大震災が起きたとき、ゆゆりり母さんは宮城県仙台市にいました。ご自身は無事でしたが、石巻市の外れにあった実家が津波によって町ごとなくなったといいます。(一人暮らしだったお母さんとは幸いにも数日後に再会できました!)

震災後、「いつもと同じ明日が来るとは限らない。後悔しない生き方をしなければ…」と漠然とした思いを抱えていたゆゆりり母さんは、子どもの頃からの夢を叶えるため、一歩を踏み出す決意をしました。

三度会いに行って決意! 念願の猫たちとの生活がスタート

あっという間にゆゆりり母さん一家のアイドルに!


震災から4か月ほど経ったある日、少しずつ日常が戻り始めていると感じた矢先に、ゆゆりり母さんは、偶然、子猫の里親募集の貼り紙を見かけました。お母さんが動物が苦手だったため、小鳥以外はペットを飼ったことがなかったのですが、ゆゆりり母さんはずっと「猫を飼いたい」と願い続けていたのです。

震災を経験し、「後悔しない生き方」を模索していたところだったので、その貼り紙のことがずっと頭から離れなくなっていました。「本当に飼えるだろうか…」と会いに行ってみようと決めるまでに10日以上、悩みに悩み抜きました。「タイミングが震災後のあの時でなければ、いくら『かわいい』と思っても、会いに行こうとまでは思わなかったと思います」。

そして、ついに会いに行くことに。一度目は猫好きの友人と一緒に。貼り紙では7匹いた子猫は、すでに5匹になっていました。子猫たちのかわいさに虜になりました。

二度目は2人の息子を連れて。中1、高1と反抗期真っ盛りの2人でしたが、子猫たちにはメロメロになっている姿を見て、ゆゆりり母さんは「家に迎えたいな」という気持ちがさらに募ります。

三度目は実家で飼っている猫の相棒を探していた猫好きの同僚と共に。

三度の面会を経て、ゆゆりり母さんさんは2匹の子猫をついに迎えました。ゆゆちゃん(♂)とりりちゃん(♀)です。(なお、三度目に一緒に見に行った同僚の方は、ゆゆちゃんとりりちゃんの兄弟猫を1匹迎えました!)

反抗期の息子たちが猫にはメロメロ! 家を出てからは“猫分不足”になると帰省

猫飼いさんに猫分不足は耐えられません!

当時は前述のように、2人の息子さんは反抗期真っ盛りで兄弟げんかも多く、ゆゆりり母さんにも罵声を浴びせることもあったそうですが、そんな2人も、ゆゆちゃんとりりちゃんには常に笑顔。2匹とも、お迎えした当初は人間のことが怖くて引っ掻いてしまうこともありましたが、怒ったことは1度もありませんでした。「年頃で、親子の会話も少なくなりがちでしたが、ゆゆとりりを通して会話が増え、息子たちの笑顔を見る機会が増えました」

その後、息子さんたちも大人になり、実家を出て暮らしているご長男は、ゆゆとりりに会いたくなると、『猫分(水分や糖分と同じ意味)が足りなくなった』と言って帰ってくるんだそう。

しかし、コロナ禍になってからは帰省も簡単にはできなくなってしまいました。たまにご長男から「ゆゆとりりの写真を送ってくれ」とLINEが来るそうですが、それ以外でLINEが来ることは「まず、ないです」と哀愁を漂わせるゆゆりり母さんでした(笑)。

「猫らしい猫」と「犬みたいな猫」と正反対な性格の2匹…共通点は「甘えっ子」

ご次男はというと、りりちゃんの恋のお相手だそうで…。「次男を見つけるとかわいらしい声で鳴いて飛びつきます。抱っこされてうっとりと次男の顔を見つめる表情は恋する乙女です」とのこと。そんなにも愛されていると、実家を出るのに後ろ髪を引かれそうです。

ゆゆりり母さんによると、りりちゃんは「甘えっ子で家族の膝の上が大好き。何としても膝に乗りたいわりには、抱っこはNG(愛する次男以外)。勝手気ままに好きなことだけ要求してくる猫らしい猫」。

それに人懐っこくお客様が大好きで、業者の方の後も付いて回り、しかも足の匂いを嗅ぎたがるんだとか…。「失礼なので「誰の匂いも嗅ぐんですよ〜」と意味のわからない言い訳をする羽目になります」。なんだか、クンクンするりりちゃんと、あたふたするゆゆりり母さんの姿が想像できて微笑ましいですよね。

一方で、ゆゆちゃんはどこにいても名前を呼ばれると走って来て「『コロンして』『のびのびして』と言うと、コロンと寝転んで、のびのび~としてくれる犬みたいな猫」。夜はゆゆりり母さんの腕枕でぬいぐるみのように抱っこされて寝る甘えっ子ですが、他人に対しては超ビビリで、インターホンが鳴ると隠れ、知らない人の声が聞こえる間は決して出て来ないんだそうです。りりちゃんと正反対ですね。

故郷を訪れるたびにざわつく心…2匹の猫が待つ家に帰ればホッとできる

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「猫を飼う」という長年の夢を叶えたゆゆりり母さんのお話から、猫たちとの幸せな生活がうかがえます。それでもやはり、今も震災の影響で、ゆゆりり母さんの心がざわつくことも。実家のあった町は、津波で大半が流されましたが、高台の墓地は残りました。「訪れるのはお墓参りに行く時くらい」とはいえ、「家、母校、子どもの頃に遊んだ場所もすべてなくなってしまった光景を見るたびに、泣きそうな気持ちになります」とゆゆりり母さん。そんな時に、支えになっているのがゆゆちゃんとりりちゃんです。「帰宅して、ゆゆとりりがくつろいでいる姿を見ると、ホッとします」。

震災は、ゆゆりり母さんにとって「今も胸が張り裂けるようなつらい出来事」でしたが、「かけがえのないこのコたちと出会うきっかけになりました」と前向きに語ります。

震災が起きた時、時期的に2匹は他の子猫たちと母猫のお腹にいたと考えられます。子猫たちが保護された地域は、津波の影響はなかったものの、何度も何度も本震くらいの大きな余震がありました。「そんな過酷な状況の中で、7匹の子猫を守り抜いてくれたお母さん猫には感謝の気持ちでいっぱいです」とゆゆりり母さんは母猫に思いを馳せます。

「震災によってぽっかりと空いた心のすき間を埋めてくれた」という2匹は、これからもゆゆりり母さんに寄り添い続けてくれるでしょう。

ねこのきもちWEB MAGAZINE/2022ねこの日
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写真提供・取材協力/ゆゆりり母さん(宮城県)
Instagram(@yuy_rir)
取材・文/賀来 比呂美

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