猫が好き
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多頭飼育崩壊寸前の家から保護された子猫 1才になったいまの姿
せっかく生まれてきたのに、これから生きていけるかどうかわからない猫たちもいます。
Twitterユーザーの@mozuku_uniさんは、多頭飼育崩壊寸前の家で生まれたうにくん(♂/取材当時1才)とご縁があり、家族に迎えました。
ねこのきもちWEB MAGAZINEでは、うにくんとの出会いの経緯などについて、飼い主さんに2回に分けて(2021年4月/2022年4月に取材)お話を聞きました。
「これ以上は飼えない」と保健所に連れて行かれそうだった

先住猫・もずくくんと暮らしていた飼い主さんは、「もずくの遊び相手として弟がいればな」と、新しいコを家族に迎えることを考えていました。
ちょうどその頃、飼い主さんはTwitterのある投稿で、うにくんたち兄弟の存在を知ったのです。
飼い主さん:
「うには、30匹以上の猫がいる多頭飼育崩壊寸前の家で、5兄弟として生まれました。生まれたばかりで目も開いていない状態でしたが、飼い主が『これ以上は飼えない』と、保健所に連れて行こうとしていたようです。その状況をTwitterで知った方が、情報を拡散してくれて。
私はその情報が気になり、ほかの里親希望者たちと一緒に、うにに会いに行くことにしたんです。実際に子猫たちに会ってみて、うにの頭のハートの模様に一目惚れして、うにをお迎えすることにしました」
周りの人たちに支えられながら、手探りの育児がスタート
生後約3週のうにくんを家族に迎えた飼い主さん。里親さんの1人が仕事の都合上、子猫をすぐにはお迎えできない事情があり、飼い主さんは最初の約2週間は2匹の子猫のお世話をすることに。
こんなに小さな子猫のお世話をすることが初めてで、大変なことも多かったと当時を振り返ります。
飼い主さん:
「ミルクを2匹に6時間おきにあげたり、排泄も自力でできないため促してあげたりと、週6で仕事をしていたこともあり、寝不足な毎日が続いて肉体的にも精神的にもしんどい日々が続きました。
その後も離乳食をなかなか食べないなど、いろいろと大変なことは続きましたが、家族や友達がサポートしてくれたり、Twitterでつながった猫友さんに助けられながら育てることができました」
お迎えした頃は315gしかなかったけれど、生後2カ月になる頃にはカリカリのごはんが食べられるようになり、体重も770gまで増えたようです。
やんちゃなうにくんの成長を実感する日々
とにかくやんちゃで物怖じしない性格のうにくん。初対面で先住猫のもずくくんに唸られても、まったく動じなかったのだとか。
大人しい性格のもずくくんとは逆のタイプで、「お兄ちゃんのものは全部自分のもの」というようなジャイアンっぷりを見せているのだそうです。

2匹を対面させたときは、体格差があることや相性の問題など不安なこともあったようですが、2匹はとてもいい関係性を築いているようです。
飼い主さん:
「兄のもずくは、すぐに弟のうににべったりになりました。 逆に私が少し寂しいくらいです(笑)
うにももずくお兄ちゃんが大好きで、いつも後ろをつけて走ったり、しっぽで遊んだりしています。また、お互いグルーミングをしあったり、一緒に遊んだり寝たりしています。
私にとっても、もずくにとっても、うにを迎えられたことは本当に幸せなことだなと感じる毎日です」
家に来たときは“よちよち歩き”だったうにくんは、成長するにつれて、ものすごいスピードでもずくくんを追いかけるようになったそう。
ほかにも、ソファに登れるようになったり、キャットタワーに登れるようになったりと、飼い主さんはうにくんの成長スピードに毎日驚いているとも話していました。
2匹は飼い主さんの原動力に
猫との暮らしは大変なこともたくさんあるけれど、うにくんともずくくんの姿を見ていると、飼い主さんはつい頬が緩んでしまうのだそう。
毎日が本当に楽しくて幸せで、飼い主さんは「2匹は私にとっての原動力です」とも話していました。
【うにくんのその後に迫る】前回の取材後、どのような日常を送っているのかを聞いた!

前回の取材から約1年が経過し、うにくんは1才になりました。その後のエピソードについて、飼い主さんに改めてお話を聞きました。
——前回の取材以降のうにくんの成長について、どのように感じていますか?
飼い主さん:
「うには気づいたら大きくなっていて、何もかもができるようになっていました。最初の半年は、日々ついていけないほどの成長の早さでした。
まだまだ小さいうにが、あるときお兄ちゃんのもずくごと猫ベッドを引きずって運んでいたのは、とても印象的でしたね(笑)」
飼い主さん:
「いまは体は大きくなったものの、甘えん坊は変わらずなので、そこはこれからも成長せずに甘えん坊でいてほしいですね」
現在の2匹の様子は?
——うにくんともずくくんの関係性はどうですか?
飼い主さん:
「出会ってすぐに仲良くなったうにともずくでしたが、いまも変わらずべったりです。フォロワーさんには『本当の兄弟』と間違われるほどのべったり度合いで、見ていて微笑ましいです。
うにが去勢をして落ち込んでいるときや、もずく兄が吐いてしまったとき、驚いてしまったときなどには、お互いすぐに走り寄って慰め合っているんです。そのような様子を見ると、うにを弟として迎えてよかったなと心から思いますね」
——改めて、うにくんともずくくんと過ごす日々をどのように感じていますか?
飼い主さん:
「うにともずくと家族になって、本当に心にゆとりができたような気がします。もちろん大変なことは多いですが、それよりも癒されることのほうが多くて、私にとって2匹はとても大きな存在です。
猫はツンデレとよく聞きますが、もずくとうには本当に甘えん坊で優しくて、しんどいときにもそっと寄り添ってくれます。そんな家族に出会えて、本当に幸せな毎日だなと思っています」
写真提供・取材協力/Twitter(@mozuku_uniさん)、Instagram(@mozuku_uniさん)
※この記事は投稿者さまにご了承をいただいたうえで制作しています。
取材・文/雨宮カイ
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