猫が好き
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河川敷で保護された兄弟猫を迎えて1年 「コロナ禍」での出会いが飼い主にもたらしたものは

2匹は、河川敷で保護された兄弟猫だった

「保護猫を家族に迎えよう」と考えていた飼い主さんは、いつもチェックしていたTNR活動をしている方のブログで、キジトラの男のコ・ユンユンくんの里親募集をしていることを知ります。
すぐにその方に連絡を取り、実際に会いに行くことにしたのだとか。
「この日、一緒に保護されたユンユンの兄弟猫が3匹いました。その中に、奥のほうでじっとしている人馴れをしていないとても小柄なコがいて。そのコがヤンヤンでした。
『ヤンヤンがひとりぼっちになってしまったら…』と考えると、とてもやるせない気持ちになり、『兄弟一緒なら一生安心だろう』と、ユンユンとヤンヤンを家族に迎えたいと思ったんです」
「まだトライアルすら決まっていなかったのですが、すでにこのとき『絶対、このコたちを一生守ってあげよう』と決意していました(笑)
彼らはもともと野良なのか、捨て猫なのかは定かではありませんが、出会ったのが11月中旬。本格的に寒くなる季節だったので、本当に保護されてよかったです」
「2匹一緒に引き取ってよかったな」と思う日々


猫なのに犬のように「取ってこい!」遊びができる、賢い一面もあるようです。
ふざけあって取っ組み合いをしたり、猫同士のおもしろ可愛い絡み合いをしたり、飼い主さんはそんな2匹の姿を見て「多頭飼いの魅力」を感じているといいます。
「迎え入れてから、ユンユンはもとより、ヤンヤンもだいぶ人慣れしてくれました。はじめは人間が怖いのか、ビクビクしていつも固まっていましたが、今では部屋の中で自由に遊びまわっています。
兄弟のユンユンと一緒にいられたから、ヤンヤンもここまで明るい性格になれたのかなと思うと、2匹引き取ってよかったなと思います。
ちなみに、どちらがお兄ちゃんかはわかりませんが、ユンユンがお兄ちゃんということにしています!」
「守るべき大切なもの」ができて幸せ
仕事の昼休憩になると、2匹に癒されに自宅に戻ってしまうというほど、飼い主さんにとってかけがえのない存在となっているようです。
「守るべきコたちが家にいるので、仕事も嫌なことも乗り切っていこうというモチベーションを保てています。
野良猫の中には、過酷な状況で暮らしているコもいます。寒い中、外でごはんにもありつけるかわからない状況で彷徨っていたユンユン・ヤンヤン、その兄弟を思い浮かべるだけで胸が痛みます。
ユンユン・ヤンヤンに、安心してごはんが食べられて、睡眠できるあたたかい家を用意することができて、本当によかったなと思います」
【2匹のその後に迫る】前回の取材後、どのような日常を送っているのかを聞いた

「写真を見返すとわかるように、ユンユンとヤンヤンは少年からすっかり大人の顔つきになりました。たった1年ほどで、我が家にお迎えしたときのあどけなさは、どこかにいってしまいました(笑)
しかし、こんなに凛々しい見た目になっても変わらず、2匹はとっても甘えん坊さんです。去勢手術後は、さらに甘えん坊さんになりました。
そして、迎えたときから変わらず、2匹はずっと仲良しですね」

「そうですね。2匹は実の兄弟ですが、大きくなるにつれて個体差が出てきたので、観察していておもしろいなと日々感じています。
ユンユンは緑色の瞳で、全体的にシュッとしていて、体つきがとってもしなやかになりました。一方、弟のヤンヤンは黄色の瞳で、我が家に来たときはユンユンより一回りも小さかったのに、今ではヤンヤンのほうが大きくなりましたね」
見た目以外にも変化が!
「成長するにつれて、性格なども少し変化があったように感じています。
ユンユンは大人になるにつれ、それこそお兄ちゃんらしい、優しい性格になりました。しかし、好奇心旺盛なのは変わらず、ヤンヤンの場合はビビって逃げてしまう新しいおもちゃや人の食べ物にも興味津々で、なんでも臆せず近寄っていきます。
ヤンヤンはまだビビリな一面もありますが、小さい頃よりだいぶヤンチャで明るくなりました。大きくなって力がついて、今ではパーテーションやふすまを開けてしまうほどです(笑)」
「現在は対策してありますが、『ヤンヤンがふすまを開けて2匹でほかの部屋へ行き、ユンユンが先陣を切って一緒にイタズラする』ということが多々あって…。それには正直、手を焼きました(笑)」
「ユンユンとヤンヤンを見ていると、『小さい頃から兄弟一緒にいたので、猫社会のルールをわかっているな』と感じます。
たとえば、お互いにじゃれ合うときの力加減を知っているようで、飼い主の手や腕にじゃれるときも、爪を立てないでくれます。なので、家族や友人が遊びに来たときでも、安心して遊ばせられていますね」
コロナ禍で出会った2匹との出会いを振り返り、思うこと
「2匹を我が家に迎えてから、1年と半月ほどが経ちました。彼らとはコロナ禍での出会いでしたが、そんな生活を彩ってくれているのは、紛れもなくこのコたちです。
こんなにも健やかに大きく育ってくれたことに喜びを感じるとともに、一緒に過ごす日々が何よりの宝物だと感じています。
これからもたくさんの愛情をかけ、家族の一員として、2匹と共に暮らしていきたいと思います!」
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