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ほかの猫から敬遠されていた猫が、新入り保護子猫に“添い寝” 飼い主が「涙が出るくらい嬉しくなった」もう1つの背景
飼い主さんによると、たぬはケンカが強く、ほかの兄弟猫に対しても当たりが強いため、同居している4匹の猫たちからは敬遠されている存在だったそう。
そこに、子猫のしま子が新たに家族に加わることに。飼い主さんは「これからどうなるだろう」と思っていたそうですが、しま子を受け入れるたぬの姿を見て、「涙が出るくらい嬉しく、感慨深い気持ちだった」といいます。
また、2匹のこの姿が「幼かった頃のたぬと母猫との仲睦まじい姿と重なった」ということにも、ジーンとしてしまったのだそうです。
しま子が、自らたぬのところに行きました...たぬは喧嘩っ早く、他の猫たちからは、敬遠されている存在。ずっと暮らしてきた者としては、感慨深いです...#しま子#たぬたぬ#猫との生活 #猫のいる幸せ #猫のいる暮らし #猫好きさんと繋がりたい #猫 #猫好き #CatsOfTwitter #cats #cat pic.twitter.com/nzq9z3xUVN
— ねこといっしょ (@nekotoixtusho) June 14, 2022
雨の日にしま子を保護。10年前にも同じような出来事が

しま子は飼い主さんを見てもその場から逃げずに、ずっと鳴いていたのだとか。このとき、飼い主さんにはしま子を保護する以外の選択肢はありませんでした。それには、10年前の出来事が影響しているといいます。

「我が家には、『たぬ』『ボヨヨン』『くろちゃん』の3兄弟がいます。しま子を保護した場所は、もう亡くなってしまった3兄弟の母『ママン』を10年前に保護した場所でした。
しま子と同じように、ママンも生後1カ月ほどでガリガリに痩せていて、車のオイルかなにかにまみれていました」

「その当時、私は長年連れ添った猫を亡くしていました。別れから数年経っていましたが、『もう、一緒に暮らした猫が亡くなるのはツラい』と思い、猫のことは大好きだけれど、積極的に一緒に暮らすつもりはありませんでした。
しかし、ママンは弱っているのにも関わらず、力を振り絞ってしゃがんでいた私の膝の上にあがってきて。オイルにまみれた体をなでていると、ゴロゴロと喉を鳴らし始めたんです」

飼い主さんはこのときの出来事をとっさに思い出し、しま子を保護したのでした。
天真爛漫なしま子を、たぬはすぐに受け入れてくれた
スプーンでつぶして食べやすいようにしてあげると、しま子は嬉しそうに食べていたといいます。そして安心したのか、少しだけ食べて眠ってしまったそうです。
しま子は天真爛漫で、先住猫5匹にすっと寄って行って挨拶をしたそうですが、4匹の先住猫たちはしま子のことが怖かったようで、みんなスタスタと逃げていってしまったといいます。しかし、たぬだけは違ったのです。

「たぬだけは、『ふうん。赤ちゃんだな』という感じで、特に気にも留めていない様子でした。でも、しま子が寄ってくるから可愛いと思っているのか、たぬはしま子の毛づくろいをしてあげていました。
しま子は、相手をしてくれることが嬉しいのか、たぬのそばに近寄っては一緒にくっついて寝たりしていましたね」

先住猫たちの性格をよく理解しているというしま子は、「これ以上じゃれたら怒られる」とわかっている様子なのだそう。相手に合わせた近づき方をして、先住猫たちと関係性を築いていっているようです。
たぬとしま子を見ていると、ママンとたぬを思い出す

「ママンが生きていた頃は、家族全員くっついて寝ていました。しかし、亡くなってからは、それぞれの兄弟が家の中で自分の縄張りを持つようになりました。子どもたちが独立したような感じです。
たぬはケンカが強い反面、大のお母さん好き。おとなになってからも、ずっとママンのそばを離れませんでした。
自然界では、いつまでも母と息子が一緒にいるということは考えられないでしょう。母と子がずっと一緒にいる環境というのは、人と暮らしているゆえの状況だったと思います」

「ママンは、たぬがいつまで経っても自分と一緒にいたがることに、相当なストレスを感じていたと思います。それゆえか、時折激しくたぬに怒ることがありました。
たぬは、自分が受け入れられないことが理解できず、そんな状況にストレスを感じているようで、ほかの猫たちに当たって、ストレス解消をしているような姿が見られました。
そのことに対して、私は責任を感じていて。そもそも、母と息子がずっと一緒に暮らす、という不自然な状況を作り出したのは、自分のせいである、と思っていたんです」

すると、たぬから解放されたママンはラクになったように見え、たぬもほかの猫たちへの攻撃性が多少和らいだように見えたそうです。
そんな矢先、ママンは癌になって亡くなってしまいました。たぬはママンが亡くなったことが理解できず、家中を探し回っては、寂しそうな声を上げていたといいます。
それから飼い主さんは、たぬとの時間をより長く持つように心がけていたそう。秋から春にかけてはほぼ毎晩、たぬは飼い主さんの布団の中に潜り込んで寝るようになったのでした。

「しま子は私のことを母のように慕っており、また、たぬは私のそばにいつもいます。自然と近くにいるしま子とたぬの様子を、私はヒヤヒヤしながら見守っていました。
そして、天真爛漫なしま子がたぬにすっと寄っていったときのことです。ほかの猫であれば、威嚇したり猫パンチしたりするたぬが、しま子の毛づくろいを始めたんです。
しま子もそれが嬉しかったようで、それからはたぬの姿を見つけるとトトトッと駆け寄って、たぬに身をすりよせるようになりましたね」

たぬやしま子への思い

「元気にすくすくと育っていってくれたら、それだけで十分です。
今も、たぬとしま子は私のお布団の中に潜り込んできて、一緒に寝ています。夏だから2匹も暑いと思うのですが、安心するようです。クーラーの温度を下げたり、扇風機も併用して乗り切っています。冬が今から楽しみですね」
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