猫が好き
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愛猫をめぐる夫婦の勝負。結局、猫に振り回される…? 【渋ネコししまるさん】#16
ししまるが我が家に来てしばらく経ったころ、"どっちを好いているか"で妻と静かな争いをしていたことがありました。
どっちのひざにのるか…
どっちのなでなででゴロゴロ言うか…
外出から帰ってきたとき、どっちに先にすり寄るか…
などです。

↑このふわふわをわが手に

↑妻でできた玉座
勝ったときは、相手に対して”勝ち誇った表情”をしてみせたものでした。

しかし、その勝負も長くは続きませんでした。
なぜなら、それからすぐ、ししまるは私にべったりになったからです。
私はほどんど家で仕事をしている毎日で、逆に妻は会社員で毎日出勤していました。
そのため、妻が関わっているプロジェクトが忙しくなると、帰宅が深夜12時を過ぎることもしばしば。
猫の記憶力は16時間という話を聞いたことがありますが、妻が仕事で家を出てから戻るまで、16時間を超えることもありました。

↑「おつかれさま」と心の中で言ってくれているに…違いない…
というわけで、最初のころこそ妻にすり寄っていたししまるですが、必然的に私にべったりとなり、気がつけば妻が帰ってきても私のひざにのったまま、なんとなくチラ見する程度になっていました。
ししまるから甘えられない妻。
寂しそうなその姿には、ちょっと心が痛みました。
そんなししまるも、私が仕事に追われて深夜も起きていると、フッといなくなり、寝ている妻のふとんの上へ。
妻の上で安心して横になるししまるを見て、ちょっとホッとするのでした。

↑「そろそろ布団へ行くか」
さて、その後、妻は転職して家にいる時間も増え、ご飯とトイレのお世話の割合が増えたとたん、ししまると妻との距離はあっという間に近づきました。
今では、どちらを好いているとかはなく、ししまるのその時の気分で居心地の良い方に甘えてくるようです。


それまでずっと私に甘えてくれていたししまる。
妻に甘えてくれるようになったのはホッとするものの、もっと自分に甘えてほしい…!という気持ちもあり、私の方からししまるへスリスリ寄っていくのでありました。

↑「甘えていいぜ。時々な。」

↑今日の一枚「どっちでもいいから、ご飯クレ!」
登場人物の紹介

Taco(たこ)プロフィール
東京在住の漫画家・イラストレーター・キャラクタデザイナー。
「ちいさな猫を召喚できたなら」「3匹のちいさな猫を召喚できたなら」「ぷっちねこ。」(徳間書店)など、好評発売中。「ちいさな猫を召喚できたなら」は重版後、韓国版・インドネシア版も発売。今年は中国版が出版予定。
現在、Web上では不定期に新作漫画を更新中。詳しくは以下のSNSへ。
・Instagram
Tacoのインスタ: @tacos_cat
ししまるのインスタ: @emonemon
・Twitter:@taco_emonemon
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