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事故に遭う猫を減らすことはできる?保護して3年たった現在もなお思うこと【連載】交通事故にあった猫を拾いました#20
ある日、交通事故にあった猫(凶暴)を迎え、一緒に暮らすことになりました。
一時期は安楽死とまで言われた猫様でしたが、気合と根性で見事に復活。
しかし後遺症が残り、野良猫とて生きていくことができなくなった、たまちゃん。
そんな猫様をサポートをしていきたい人間と、人の手なんか借りたくない猫様のお話です。
保護当時のことを少し振り返ります
少し過去を振り返ります。今回のお話は少し重めです。
悲しい気持ちになってしまう方は、これ以上読むことをお勧めしませんが
猫の交通事故に関して、筆者(自分)が思っていることをお話します。
予めご理解ください。
気持ちが落ち着いた方は読んでいただけると嬉しいです。
たまちゃんが交通事故にあったのは、4月の暖かい春の日。
姉が車を運転していると道路脇に車に轢かれた猫と、
その遺体を回収する業者の方が目に入りました。
しかし、その猫は明らかにまだ死んでいなくて、
まだ微かに動いているにも関わらずその猫は、
真っ黒のビニール袋に入れられようとしていました。
姉は咄嗟に声をかけ、たまちゃんを保護しました。
その後の詳しいお話については、過去のお話を読んでいただけると有難いです。
たまちゃんの保護に関わった人は姉だけ?
姉:あぁ、えっとね〜そのときは確か…
話を聞くと保護現場は交通量が多い道路。
近くにコンビニもあったため、比較的に立ち寄りやすい場所でした。
通り過ぎる車の窓から姉たちを覗く人は多かったそうです。
誰も声すらかけないという現実。
その事実を聞いて、あまり驚きはしませんでした。
もし、自分だったらどうするだろうと考えたとき、
「どうか無事に保護されますように」なんて
祈るだけで通り過ぎてしまっていたかもしれません。
事故に遭う猫を減らすことはできる?
野良猫の平均寿命は長くても4〜5年と言われています。
その原因として交通事故が多くあげられます。
正式な数はわかっていないものの、
殺処分の数よりも遥かに多いそうです。
特に繁殖期である春や秋は猫は道に飛び出しやすいです。
野良猫は子孫繁栄のため、年に多くて4回も出産します。
オスはメスを、メスはオスを求めて、縄張り以外の見知らぬ地にも繰り出します。
不妊手術をし、行動範囲や興奮を抑えることで、
その事故を確実に減らすことができることがわかっています。
そのために地域猫活動というものが各地で行われています。
私たちに身近な猫のため…
辛い想いをする野良猫が少しでも減るように。
私たちにできることを知り、
考えてみることから始めてもいいかもしれません。
重いテーマでごめんやで
交通事故は一瞬なので、生き残る可能性すら残っていない場合の方が多いです。
助かったと言っても、今現在の落ち着いた生活になるまでに
実に1年近くかかりました。
それが何を意味するか。
信用できない人間達の元、1年近くも苦しめ続けたことになります。
本来ならそんな想い、してほしくなんかないのです。
たまちゃんの顔を撫でる度、
今でも『辛い想いをさせてごめんね』と思います。
それと同時に『生きていてくれて、ありがとう』と。
交通事故を起こしたのは紛れもなく人間です。
『保護』という言葉は『護り』、『保つ』と書きます。
小さな命を、護り続けなければならないと
私は思います。
おかーさんの責任重大やね。たまちゃん。
おかーさんはこれからも全力であなたを守るよ!!!
※おかーさんはたまちゃんに嫌われていますよ!!
長い文章となりましたが、読んで下さった皆様
本当にありがとうございます。
登場人物・登場犬猫
tamtam プロフィール
2022年「たまさんちのホゴイヌ」(世界文化社)、2023年「たまさんちのホゴネコ」(世界文化社)を出版。著者印税を動物福祉活動に充てている。
instagram:@tamtam__111
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